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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
ハイスキルC×C NEW ENEMY
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ボス魔物 シルバーカシラウルフ 2

「コボルトと同じならば、弱点は火! "火炎の弾よ、敵を撃ちぬけ"」



 まず、先手を取ったのは紅葉。どうやらコボルト達程度では全く疲れていないらしく、コボルトの上位種と言う事で火が弱点だと思ったのか、先程と同じように火炎の球を作り出して、シルバーカシラウルフめがけて発射する。火炎の球は全弾命中し、シルバーカシラウルフは白い煙に包まれていた。



「やった……のか?」



 そう思う僕だったが、すぐに違うと言う事に気付いた。その白い煙の中から無傷のシルバーカシラウルフが現れたからだ。



「効いていない……!?」



「わ、私が……!」



 そう言って、月裏さんが炎を纏ってシルバーカシラウルフに向かって行く。シルバーカシラウルフはそれから逃げようと、いやただ単に面倒臭くなったのか。ゆっくりとだが、そこから歩いて逃げようとする。



「……援護します」



 ユリエル姫はそうやって逃げようとするシルバーカシラウルフを止めようと、2本の長刀を放って紐でシルバーカシラウルフの右足に巻きつける。しかし、それを何も無いように扱うかのように進んで行く。



「……くっ、力が強い!」



 しかし、若干の効果はあったようで、シルバーカシラウルフは若干動きが鈍ったようでその間に月裏さんが炎を纏って攻撃する。



「――――炎葬・火纏かてん当たり!」



 月裏さんが炎を纏ったまま攻撃するが、銀色の毛並を若干黒く焦がすがあまり攻撃になってはいない。そして紅葉が作っていた雷の槍がシルバーカシラウルフを攻撃する。それもまたあまり強い攻撃になっていないらしく、雷の槍は軽くシルバーカシラウルフの身体を浅くダメージになるくらいで、そこまでの攻撃になっていないらしい。



(どうやら、このシルバーカシラウルフは火に耐性がある……と言うよりかは普通に強いと言う事らしいな)



 さっきの紅葉の魔法も、それに月裏さんの攻撃も普通に考えたら強いはず。と言う事は、こいつはレベルの差であまりダメージになっていないと思う。



(平均20レベルの僕達の攻撃を受けても、あまりダメージになっていないって事は、30レベルくらいかな。どちらにしても今のままだとダメージがあまり喰らわないみたいだし、どうしよう)



 そこで僕は1つ思いついた事がある。



 魔力吸引。先程コボルトに試した結果、魔力を奪ったコボルトは奪っていないコボルトに対して強さが落ちていた。多分、魔力を失った事で弱体化したんだろうが、それがどのモンスターに対しても言えるんだったら



(あのシルバーカシラウルフにも同様に、相手の魔力を奪えれば……)



 しかし、そのためにはあのシルバーカシラウルフの身体に触れないとならない。ポイズンリップが言っていたように負のエネルギーと言うのは扱いが難しく、魔力を奪うには最低でも相手の身体に直接触れないといけない。



(しかし……相手の懐に無策で突っ込んだら格好の的だし)



 考えても仕方ない。これしか方法がないのだから。



「姫! 今からあのシルバーカシラウルフの懐に潜り込む! 手伝ってくれるか!?」



「うん! ゆらぎん、任せて!」



「紅葉、ユリエル姫、それから月裏さんの3人は引き続き、シルバーカシラウルフを足止めして置いて!」



「魔法での援護は任せてください、朝比奈さん」

「……私もまだまだいける」

「わ、分かりました! わ、私も頑張ります!」



 3人とも手伝ってくれるようでありがたい。



「じゃあ、作戦開始だ!」

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