学校祭の姉 1
学校祭の季節がやって来た。
俺と美香姉、そして愛理姉は教室でそのことについて話していた。
「将君、将君は何にするの?」
「何って?」
「係だよ。学校祭で何やるか」
愛理姉は目を輝かせ、俺のほうを向いて言う。
学校祭とはいえ、俺は昨年の事は知らない。いないからな。
「美香姉、係って何があるんだ?」
「……いろいろ」
美香姉は本を読みながら、俺のほうへ小声で答える。
いろいろということは、きっと係がたくさんなのだろう。
「私は去年、喫茶やってたんだ。とても楽しかったよ!」
「……私は劇」
「うーん……」
姉さんたちはいろんなのをやったみたいだからなぁ。
まぁ何にするかは後でゆっくりと考えよう。
俺のクラスの担任が、今回の学校祭の係を発表した。
あるのはだな……うん。
・ 喫茶係。まぁ普通といったところか。
・ 会場設営。結構辛そうだな。
・ 屋台係。たこ焼きとかやるらしい。
・ 劇係。どんなのやるんだろう。
・ ステージパフォーマンス係。何かやれることあったっけ。
大体はこの5つに収まり、その中にたくさんある感じだ。
「……」
美香姉は俺の少し前で悩んでいる。
俺も何にしようか決めないといけないな。何が良いんだろう。
「……」
劇も面白そうだけど、何かパフォーマンスをしたいのもある。
喫茶や屋台も捨てがたいな。本当にこれは迷っちまう。
「では、決めてくださいね」
担任はそう言って、決を採り始めた。
俺がやるのは……