表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
268/375

言い出せない姉友 3(終)

夕方までうろうろしていると流石に自分もお腹が空いてきた。だが、家に帰った後の愛理姉のご飯も楽しみであるので、間食はあえて取らないようにする。水族館を出て電車に乗った後、自分の家に向かっていると、道中道が同じだったなぎささんのお腹がぎゅるるると鳴った。

「……うぅ」

「なぎささん?」

「将さんの馬鹿!」

 涙目のなぎささんからぽかりと一撃を食らってしまった。

「ど、どうしたんですか」

「こうなったら将さんに悪戯してやりますからね」

 何故か腕にくっついてくるなぎささん。そのまま家に着いてしまった。ただいまのピンポンを押して中に入ると、ドアの向こうにはかーなーりー不機嫌そうな理子姉の立ち姿が。

「……たまには一人になりたい、って言って外に出たんだよね?」

「あ」

 腕にくっついているなぎささんがフフッと笑う。理子姉がとても怒っているのを見たなぎささんは、火に油を注ぐようにぎゅっと抱き着いてきた。そのまま玄関の壁に押し付けられ、キスもされてしまう。あ、なぎささん、今はちょっと。

「これはこれは。『きっつーいお仕置き』が必要なようで」

 理子姉が笑顔になった。う、これはまずい。


 理子姉の部屋で縛られて座らされていた。その前では理子姉となぎささんが美味しそうにプリッツやポッキーを食べている。愛理姉のご飯前であったため、今俺の腹は全くの空であった。そして何とも美味しそうにそれを食べるのである。

「それじゃあなぎさちゃん。そろそろあれを」

「あれ、ですか……? 少し、心の準備が」

「いいのいいの」

 理子姉はなぎささんにプリッツを一本加えさせると、反対側からそれをもぐもぐと食べ始めた。目の前で抱き合う二人。何だかじっとしていられないような気持ちになるが、身体を縛られているため身動きが全く取れない。そして見つめているうち、二人はディープキスをし始めた。うう、生殺しは本当にやめてくれぇ。

「なぎさちゃん、とってもおいしいよぉ」

「そんな……」

 うわああああ。これは理性が持たないぞおおおお。


いっぱい食べる君が好き

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ