留守番の姉 3(終)
どれくらい眠ったのだろう。私は美香ちゃんに起こされて、ねむねむな状態のままでキスをされた。ぼんやりとした意識の中で美香ちゃんの愛情が伝わってきて、私はそれに答えようとやや強く抱きしめる。それだけで何だか幸せになれるような気がする。
ぎゅーっと抱きしめていると、美香ちゃんが何だか起き上がりたそう。離してあげると、美香ちゃんは立ち上がって台所の方へ行った。私は一人のまま、畳にごろん。
「むーっ……一人は寂しいなぁ」
「りこねぇ」
声のした方を見ると、美香ちゃんがコップに牛乳をそそいでこっちに渡していた。私は起き上がると、ありがとうと言ってそれを受け取る。寝起きの牛乳はおいしいよね。
冷たい牛乳が体の中を通っていき、自然と目が覚めていく。
「おかーさん」
「お母さん?」
「りこねぇおかーさん」
美香ちゃんがまだねむねむなのか、私の方にすりすりとすり寄って来た。そのまま私の方をじーっと見ると、きらきらした目で私にお願いをしてくる。
「美香ちゃん、なでなでー」
「ふにゃー」
「ほらほらー」
「うんにゃぁぁ」
美香ちゃんは子猫のようにうにゃうにゃとすると、私の胸に寄りかかって来た。美香ちゃんを軽く抱き上げると、なんだか満足したそうに微笑む。その姿も愛らしい。
美香ちゃんは寝ぼけた目をしながら、私の服のすそに手をかけた。
「りこねぇのおっぱい」
「ふぇっ!?」
「……だめ?」
いくら美香ちゃんの頼みとはいえ、それはやっぱり無理があるような……でも、この可愛い美香ちゃんに出来るだけいろんなことをしてあげたい。でも、うーん……
私が迷っていると、美香ちゃんが待ちきれなくなったのか服のすそをぺろっとめくった。
「ひゃあっ!?」
「りこねぇのがのみたいー」
「まだ出ないよぅ」
おぼつかない手つきで私の下着をずらした美香ちゃんにそのまま吸われちゃいました。
私が美香ちゃんに子守唄を歌っていたころ、将君たちが帰って来ました。何だか荷物がたくさんあって大変そうです。手伝ってあげたいのですが、美香ちゃんが寝ているのでお姉ちゃんとしてそばにいないといけません。
「理子姉、美香姉は大丈夫か?」
「ぐっすり寝ちゃった」
美香ちゃんの顔をそっと撫でてあげます。いつ見ても美香ちゃんはかわいいです。将君もそう思ったのか、赤ちゃんを見ているような目で見ています。
「……美香姉もたまには子供に戻るんだな」
「たまにはね。……赤ちゃんまで戻っちゃうのかなぁ」
「どうしたんだ?」
「な、なんでもないよ」
美香ちゃんとのことについては将君には内緒にしておかなきゃ。でも、百合姉に相談したら何かいいこと教えてくれるかなぁ。そう思っていると、美香ちゃんがごろんと寝返りを打ちます。かわいいです。
「……それじゃあ、ちょっとお部屋まで運んでくるね」
「おう」
美香ちゃんをそっと抱え、二階の部屋まで運びます。重くなっていました。前にだっこしたのが結構前だったので、そのせいかもしれません。成長しているけど、まだまだ子供なんだなぁと実感しました。
そんな私も、美香ちゃんからなかなか離れられません。将君も愛理ちゃんも、百合姉も同じくらい大好きなのです。今度の遠征までお家でゆっくりしていなきゃね。
クリスマス特番への日付調整中
一つ当たりの文章量が違ってすまんね(´・ω・`)




