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はかる姉 4

 朝から百合姉のスリーサイズ計測につき合わされた俺は、その事を愛理姉たちからいろいろと聞かれていた。百合姉はどこかに出かけるためもう食べ終わって、家を出て行ったのだという。

 昼ごはんは愛理姉お手製焼きそば。市販の鉄板焼きそばに野菜とか入れたらしい。

「お姉ちゃんの胸も大きくなってたね」

「最近私も測ってなかったからね……そろそろ測ろうかな」

「私は勘弁して」

「美香ちゃんのことはわかってるよ」

 焼きそばをずるずるとすすりながら美香姉がむーっとうなる。理子姉が美香姉を優しく撫でてあげると、美香姉はうにゃーっとした顔で焼きそばをすする。

 ふと愛理姉の携帯電話にメールが入って来た。相手は百合姉。

「えーっと……ふぇっ!?」

「どうしたんだ? 愛理姉」

「お姉ちゃん……もう、無茶言わないでよぉ」

 それを横から見ていた理子姉。少し口の端で笑った後にそれを音読する。

「『愛理の新しい下着は黒でいいよね』だって」

「い、言わないでぇ!」

「いいじゃんもう。逆に愛理ちゃんが大人っぽく見えるかもよ?」

「……私は下着変えるのでも十分贅沢だと思う」

 美香姉が悲しそうにぼそっとこぼす。その後、理子姉がしたうにうにでふにゃーっとなった美香姉は最後の一口を食べ終え、そのまま机に顔をのせてむにゃむにゃと眠ってしまった。理子姉はそれを見ながら微笑んだ。

「理子姉、美香ちゃんってどこでも寝るんだね」

「そうだよ。私の膝の上でも寝てるし、部屋のベッドにもよく来るしね」

「理子姉と美香姉は仲が良いのか」

「うん」

 愛理姉に目を向けて、愛理姉が黒い下着を付けているのを少しだけ想像してみた。うん、やめておこう。愛理姉がそんなのを付けてたら俺の理性が木端微塵に吹き飛んでしまう。いくら百合姉の無理強いで体制が付いたとはいえ、まだ俺には慣れてないことがたくさん。

「……『それじゃあ家で着てもらうから。楽しみにしてるわよ』だって」

「だから読まないでぇ!」

 愛理姉が涙目で叫ぶ姿を可愛いと思ってしまった。俺ってSの素質あるかも。


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