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体育着と姉 2

 ボールが俺の所へ回ってきた。俺はコートの真ん中辺りでドリブルをしながら、味方の様子を見つつこの後どうしようかと考えている。愛理姉はリングの近くにいるから俺の近くには来ない。嬉しいのか悲しいのか分からない中、守りが空いたのでシュートを打った。

 ボールはリングに当たって外れ、それを取ろうとした他の男子生徒と愛理姉がぶつかる。その光景が何だか気に入らない。愛理姉の柔らかい身体の感触を思い出しつつ、俺は早く自分の方のコートに戻る。案の定ボールは相手にとられた。

「……どうした? 将」

「……次、ボールくれないか」

「何か考えてんだろな。ま、やるよ」

 相手チームの攻撃を一旦退けた後、健一がボールをカットした。そしてボールは俺の所に渡り、再びさっきと同じ状況になる。ボールを外せばあの男子生徒が愛理姉とぶつかる機会を作ってしまう。そんなのは絶対に嫌だと考えた結果が、俺の打ったシュートだった。

 今度はリバウンドを取らせることもなく、リングの真ん中に吸い込まれるようにボールが入る。相手チームであるにもかかわらず、愛理姉が俺に拍手をしてくれた。嬉しさ半分、照れくささ半分の自分がいる。

 愛理姉の天使の様な笑顔。胸の辺りが愛理姉の腕でもにゅっとなるのがまたいい。彼女の胸が白玉のようにもちもちとしていて、ついついそれを見つめたくなってしまう。待て、今は授業中だ。い、家に帰ってから頼めば見せてくれるんじゃ……

「流石だな、将」

「お、おう。リバウンドを取らせなければ良い話だな」

「その調子で頼むぜ」

「……ああ」


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