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旅行する姉 1

第五期更新開始ィィィィ!

頑張ってほぼ毎日更新目指すでい!

 学校から帰ってくると、一足先に帰っていた美香姉が目をキラキラさせていた。彼女の手には一枚の封筒が握られている。どうやら何かが届いたらしい。

「何かいいことがあったのか?」

「これ」

 封筒の中から出したのは、温泉宿のペア招待券。思いつく節があると言えば、美香姉と一緒にやったクロスワードパズルか。あれが当たったのだろう。

 理子姉もこちらへやってきて、美香姉をなでなでしながら言う。

「どうせだから二人で行ってきたら? その方が美香ちゃんも嬉しいでしょ?」

「……うぅ」

 美香姉は顔を赤らめてうつむいてしまった。


 ということで、俺と美香姉はある温泉宿の入り口にいた。中に入って受付の人にペア宿泊券を渡すと、あらかじめ取っておいた部屋の番号を教えてくれる。

 俺と美香姉はそこに入ると、ここまでの疲れをとるため畳に横になった。美香姉は俺の所にころころと転がり、俺をそっと抱いてきた。

「美香姉?」

「……将」

 美香姉の小さな身体が俺と密着する。頭をなでなでしてあげると、まるで小動物のようにむーっと声を上げる。それはなんともねこを撫でているみたいな感じであり、美香姉の少し緊張しているような顔が俺をのぞく。

「最近こうしてなかった」

「確かにな」

「……今日は二人きり」

 美香姉を抱きながら、この後どうするかを少し考えていた。温泉に入った後に近くの街を散策するのも良いかもしれない。ついでに何かいいお店も見つかればいいのだが。

 そう考えていると、それを察したかのように美香姉が寂しそうな表情をする。

「私の事だけ考えて」

「……すいませんでした」

 美香姉は少しほぐれると、顔を赤くしながら俺の胸元に顔をうずめた。


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