取り合う姉 1
全員で一つのベッドというのは、狭いがとても暖かい物である。
俺の左には愛理姉。右には美香姉。
愛理姉の左には百合姉がいて、美香姉の右には理子姉がいる。
「将……愛理が欲しそうに見ているわよ?」
「お、お姉ちゃんっ」
「百合姉そんな事言わないでくれぇ……」
「……将」
「美香ちゃんも将と一緒にいられて幸せみたいね」
姉さんたちのぬくもりを感じながら、俺は幸せの中にいた。
左でなんか愛理姉と百合姉がイチャイチャ始めるし。
右では美香姉が理子姉にもくっついているし。
広いベッドではなかったが、それでも暖かい。
「将君……んあぁ」
「愛理の身体、柔らかい……」
「将……理子姉……」
「もう。美香ちゃん寝ちゃってるし」
理子姉は美香姉を抱きながら、俺の方を見てにっこりとほほ笑む。
百合姉、愛理姉は俺の方にくっつきながら抱き合っている。愛理姉人気やね。
「あれ、将君の顔がにやけてるよ?」
「ち、違う、これは」
「お姉ちゃんと絡んでるのを見て興奮しちゃったの?」
「将ったら、女の子同士の絡みが好きだったのね」
「……もう」
「みんな違うんだって!」
俺が布団の中に隠れてもごもごすると、姉さんたちは一斉に笑った。
頼むからからかわないでくれよ……




