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興奮する姉 2
将の事だけしか考えられない。
将が家に帰ってくるまでにあと三十分はかかりそうだ。
三十分で薬の効果は切れるのだろうか。いや、切れないでほしい。
こんなに魅力的な自分が、あと三十分しか見られないなんて。
「将……将……」
インターネットで日課のR-18探しをしてもだめだ。
どれくらい想像したって、どれくらい動画を見たって将への気持ちがおさまらない。
一人で使うのはお勧めしない。理由が、やっと分かった気がする。
「あ、新しい下着を着ないと……っ」
息が切れる。歩くのもやっとになってしまった。
立っていられない。下着を何とかつけたが、動けない。
「嘘……何で」
這いずるように廊下へ出て、居間に倒れこんだ。
こんな姿をお客さんが見たらどう思うのだろうか。いや、そんなことはどうでもいい。
将があと少しで帰ってくる。それだけのためなら、私はいくらでもやれる気がする。
「ごめんね、将……こんなにエッチなお姉ちゃんで」
一人でつぶやいたが、将には聞こえない。
荒くなる息を抑えながら、私はずっと居間で横になっていた。




