恥ずかしがる姉 4
夜ごはんの時、百合姉からさっそくこんなことを聞かれていた。
「将。愛理といったい何があったの?」
「何って?」
「将のエッチとか変態とかいろいろ声が聞こえたわよ」
あれはドアが開いていたからです百合姉。
俺の隣にいた愛理姉はその場で硬直し、口元をうにうにとさせる。可愛いなぁ。
「今は聞かないでください百合姉」
「私も興味あるなぁ」
理子姉が俺の方に身を乗り出してきた。あなたの写真が今回の犯人なんですが。
いやまぁ、理子姉の水着のポスターがもらえるのなら交渉のしがいがあったものよ。
愛理姉からは少しの間パンツを借りることになりますけど。
「二人ともあんまり首を突っ込まないでくださいお願いします」
「そんなに慌てるほどでもないのにね?」
少し早口になったのを読まれた。理子姉さすがです。
テレビでブラコンキャラになったあれさえ何とかなれば理子姉は最高なんですが。
「……ねえ、将君」
「うん?」
愛理姉の方を向くと、愛理姉が卵焼きを箸でつまんだままこっちに向けた。
「あーん」
「……」
「ほら、将。愛しのお姉ちゃんからあーんをしてもらいなさい?」
「い、愛しのって……あーん」
愛理姉がもう蒸発しそうである。手がぷるぷる震えているが、何とか俺は食べた。
口の中に、愛理姉の愛情がじわぁっとあふれ出てくる。うまい。
それを見ていた美香姉は、理子姉に卵焼きをあーんさせていた。
やっぱりあの二人も仲がいいなぁ。




