恥ずかしがる姉 2
「将君って……そんなにいけない子だったんだ……」
ちょ、待て、愛理姉。背中からどす黒いオーラが、頼むから静まってくれ!
フライパン危ない! フライパンはただの調理器具だから! 武器じゃないから!
尻餅をついて後ずさる俺に、愛理姉はゆっくりと近づいてきた。
「あははは……私のパンツがそんなに欲しかったの? ねえ、将君?」
「ぎゃぁぁぁぁ」
愛理姉の部屋にあった(´・ω・`)クッションを持って保険を掛ける。
あぁこいつ可愛いなぁ。いや、そんな暇はない! 俺が死んでしまう。本当に。
エロゲーのバッドエンドは嫌ですよそんな。俺は姉さんたちとハーレmいやなんでも。
「将君? どうしたの? ずっと一緒にいられるんだよ? 私の部屋で」
「今のうちだ!」
愛理姉がフライパンを振り上げた瞬間、俺は愛理姉に抱き着いて押し倒した。
ベッドに俺と愛理姉は倒れこみ、フライパンを振り下ろす手は止まった。
「……ふぇ?」
「も、元に戻った」
あれ、この顔にむにっと来ている物って(´・ω・`)クッションだったっけ。
いや、あれなら床に落ちたはずなんだが。……む。
「……しょ、将君のエッチ!」
「ドアが開いてるのに叫ぶな!」
「将君のばか! ばかぁぁぁぁ」
泣き出してしまった。何とか早めに泣き止ませないと晩飯の時間が遅れる。
ドアを閉めて、何とか愛理姉を落ち着かせた。
「将君のばかぁ……お姉ちゃんのパンツとったり急に抱き着いたりして……」
「いやそれは謝るから。というより事情があったから説明するから」
日本語が微妙におかしい。俺も少しパニックになっている。
ベッドで内またの正座をしながら、愛理姉は俺の方を涙目で見ていた。
「あのクッションだって大切にしてたのに」
「いや壊してないからそれ」
「え、そうなの? ……本当だ、良かったぁ」
愛理姉が(´・ω・`)クッションに顔をつっこみ、ベッドの上でもふもふする。
やっぱり愛理姉って可愛いなぁ。俺ももふもふしたい。何考えてんの。
「……で、どうして私のパンツを持っていこうとしたの?」
「それはだな」




