かんちがいする姉 2
例の教室の件で愛理を部屋に呼びつけた。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「もう少しこっちに来なさい」
「なにっ?」
愛理が私のそばに寄ってきた。やはり愛理はいつ見ても可愛い。
将にあげるのが勿体ないくらいだ。将が幸せならあげてもいいのだけれど。
私は愛理の両肩に手を当て、例の件を尋ねる。
「愛理、一体将と何をしてきたの?」
「えっ、な、何って……」
「正直に言いなさい? 将と、どんな事をしたの?」
ここは姉として、制裁を与えなければいけない。
私は愛理をベッドに倒し、その上に覆いかぶさった。
「い、いやっ……な、何もしてない!」
「嘘つきには」
私は愛理の首筋をペロリと舐めると、その後かぷりと噛みついた。
「それなりのお仕置きをしないとね?」
「はぁぅぅ」
愛理がかわいい声を上げ、その場でじたばたと動いた。
私は愛理を前から思い切り抱きしめて、しばらく振りに人の体の感触を味わう。
愛理は柔らかい体つきをしていて、まるで抱き枕を抱いているかのようだ。
だから私は、愛理の事を少し意識してしまうのかもしれない。
「今晩だけ、私に付き合ってくれる?」
「あぅぅ……わ、わかったよぉ」
「ありがとね、愛理」
「うん」
愛理は肩で息をしながら、私の事をじっと見つめてきた。
そのまっすぐな顔を見るたび私の顔はほころんでしまい、生きててよかったと思える。
本物の天使が私の腕の中にいるようだった。
「愛理とこう出来るなら、私、男に生まれてきたらよかったわ」
「お姉ちゃん……」
「女でも大好きよ。ずっと、ずっとこうしていたいから」
私は愛理をさらに強く抱きしめると、お互いの顔がよく見えるような位置につかせる。
諦めに似た表情が、これまた私の加虐願望を掻き立てた。
愛理の体は柔らかくなっただけでなく、徐々に丸みを帯び始めていた。
体のラインがはっきりとし始め、女の私もつい見惚れてしまうほどに愛理は可愛い。
愛理の手が私の背中をまさぐり、そして子供のように抱きしめてくる。
こちらも抱きしめ返すと、愛理は顔を赤く染めて私の胸にうずめてしまうのだ。
「もう、性格だけじゃなくて見た目も可愛くなっちゃうんだから」
「お姉ちゃん、そんなこと言われたら照れちゃうよ……」
「将の理性が持ったのかしらね? これで」
「はうっ」
辺りには私と愛理の荒い吐息の音と、服がこすれあう音がするだけだ。
口を半開きにさせて悶える愛理は、見ているとこちらも興奮してしまう。
「そんな目で見ないの。こっちだって変な気持ちになっちゃうじゃない」
「お姉ちゃんの意地悪……」
「意地悪なのは愛理の方でしょ? こんな体で私の事を誘惑して」
「ふぁっ!」
私が愛理のお尻を撫でたとき、愛理の体が数センチ宙に浮きあがった。