「希望、狂ったフリ、開発許可。」
許してください、もうやめてください。
何度目か分からない懇願をすると、彼はニヤリと笑ってこちらを見た。
「そんなこと言える立場じゃないだろ? お前の開発許可権は俺にあるの」
それでも、こんなのひどかった。ひどすぎた。
だから、せめてもう少しだけやさしくして欲しいと頼んだ。
少しでもいいから、愛されていると感じさせて欲しい、と。
「はぁ? お前の希望なんか聞いてねーよ。お前はただ、俺のすることにこうやって応えればいいんだよ」
あぁ、だめだ。
このままじゃおかしくなってしまう。
自分が自分ではなくなってしまう。
そうやって必死に訴えた。
しかしそれでも彼は不敵に笑って僕に言う。
「狂ったフリしてんじゃねーよ。これからが本番なんだよ」
夜はまだまだ、長い。