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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第四話

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交渉の結果

「侵略者殿……で、いいだろうか」

「是」

「その……。あの山であなたが行うことに、私たちは目をつぶりましょう。我が国に直接累が及ばない限り、あなたの管理する山を、特別経済区画……特区として、制定します」

「ふむ」

「その代わりに……。何かしら対価を頂きたい。我が国の国民の全て……は難しいでしょうが、過半数が納得する対価を」

「なるほど」


 ニュクスが考えるように視線を上向かせて……。そして私に視線を向けてきた。いや待ってほしい。そこで私に視線を向けないでほしい。これってもしかして、もしかしなくても……。


「何かいい案はないだろうか、協力者よ」

「無茶言うな阿呆」

「阿呆!?」


『草』

『ストレートに罵倒してて草なんだ』

『俺たちにはもう見慣れつつあるやり取りだけど、そうじゃない首相さんらの顔が真っ青だよw』


 本当だね。表情が引きつってるね。申し訳ないような気もするけど、こんな感じなので気にしなくていいよ。


「あのね、ニュクス。私にそんないい案が出るわけないでしょ」

「否。私はあなたを信頼してる」

「こんなに嬉しくない期待は初めてだよ」


 何と言われようとも、こんな大事で私が出せる案なんてないんだよ。いや本当にどうしろと……。


「そちらから何か希望はないか?」


 ニュクスが首相さんにそう言うと、首相さんは難しい顔をして、少ししてから口を開いた。


「では……。何か対価をいただくとなった場合、他国から意見があると思われます。その対応にご助力を……」

「それはない」

「は?」

「主な国とはすでに話をつけてある。何かしらの交渉はともかく、敵対行動はないはずだ。だが、もしも私が理解できない難解な言い回しで物言いがあれば言うといい。私が直接対応する。心配せずとも、大陸を吹き飛ばすなど容易だ。安心するといい」

「安心できる要素がないよバカ!」

「いたい!」


 ニュクスにチョップだ! だってこれ、明確な脅迫じゃないか! やばいよ怖いよ! しかも大陸を吹き飛ばすって……。なにやる気だこの子!


「そんなこと言っちゃうとね、ニュクスの力を悪用しようとするクソ野郎が出てくるんだよ!」

「そんなクソ野郎がいるの!?」

「いるんだよ!」

「わかった! ちょっとこの場にいる全員の思考を読み取って排除するね!」

「まってまってまってえ!?」


 あかん! この子やばい! やることが極端だ! この子にとって悪と感じたら殺すことに躊躇いがない! いや、分かっていたけどいきなりこんな場所でやろうとするとは思わなかったよ!


『止めなければいいのに』

『ばっかお前、何が侵略者にとっての悪に触れるか分からないのに、怖すぎるだろ』

『そのうち気まぐれで人口が減りそう』


 冗談抜きでそれがあり得そうだから本当に怖い。もうちょっと、私でどうにか手綱を握りたいけど……。ニュクスが許してくれるかな……。

 首相さんは顔を青ざめさせながら、やはり、なんてことをつぶやいてる。ニュクスが言ったこと、他国には話をつけてある、ということに心当たりがあるらしい。

 いつの間にやったんだろうね。怖くて確認したくないけどね!


「恥ずかしながら、協力者殿の意見に同意します。その点について少し相談させていただいても?」

「是」


 ということで、その場で軽く話し合った結果、ニュクスに関わる何かしらの干渉があれば関与するということに落ち着いた。それ以外のことには原則関与しない、ということ。

 ただ……。原則、なんだよね。かなり含みがある。ニュクスにも、首相さんにも。私は政治になんて関わりたくないから、聞かなかったことにしよう。


「改めて、何か対価の要望はあるか? 他国からの干渉については最初から含まれていることなので、それ以外でだ」

「そ、そうですか……。その、後日連絡させていただいても? さすがにここで私の一存で決めることは難しく……」

「是。ならば協力者の連絡先を伝えよう」

「なんて?」


 そこで私に振ってくるの!? 私が窓口になるの!? いや確かにニュクスはスマホを持ってないけど!

 失敗した! 両親に頼んで、ニュクスのスマホを買っておいてもらうんだった! そうすればニュクスが自分で……。あれ? やらない気がするぞ?

 ともかく。私が首相さんと連絡先の交換をすることになった。


「なんで……ただの学生の私のスマホに、内閣総理大臣の連絡先があるんだろうね……」


『あきらめろん』

『古すぎて鳥肌立つからやめろ』

『ご愁傷さまとしか……』


 なんかもう……。本当に、怖いよ。

 とりあえず今回の話し合いはこれで終わり。山を好き勝手する対価の希望は後日私のスマホに連絡が来る、ということで。こわい。


「では、協力に感謝する」

「いえ……。ご配慮、ありがとうございました……」


 そうして軽く挨拶をして。

 ニュクスの転移で私たちは自宅に戻ってきた。見慣れた我が家だ。とても、とても安心する……!


「お家って……いいよね……」


『お、おう……』

『なんか、本当におつかれ』

『信じられるか? この子、つい先日まで一般人だったんだぜ?』

『そう思うとマジでかわいそうwwwww』

『なら草を生やしてやるなよw』


 なんとでも言えばいいよ。私はもうお家から動きたくない。ここで暮らす。いや暮らしてるけど。


「ではお姉ちゃん」

「待って。なんか嫌な予感がする」

「住人を勧誘に行こう」

「今から!?」

「今から」


 なんか最近嫌な予感が当たりすぎて怖い! 正直こんな予感当たってほしくないんだけど!


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