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侵略者系魔女の侵略ライフ ~地球を侵略しにきた魔女とそんな魔女に姉と呼ばせる中学生のやりたい放題生配信~  作者: 龍翠
第三話

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何でも出せるよ!

「え、と……。冗談で……」

「金、出そうか? とりあえず一トンぐらい」

「まって」


『まって』

『なんかこの侵略者様規格外のこと言い始めましたが』

『最初から規格外だろうがいい加減にしろ!』


 うん。うん。とりあえず。


「金一トンとか、値崩れする未来しか見えないから」

「値崩れ。なるほど」


 ある程度貴重だからこその値段だからね。貴重じゃないってなったら、どんどん安くなると思う。多分金を買ってる人に恨まれるんじゃないかな。


「でも、お姉ちゃんが欲しいのなら……なんでも作るよ? 金でも、プラチナでも、ダイヤモンドでも。アダマンタイトでも、オリハルコンでも」

「いやだからさすがに……。うん?」


『今さらっととんでもないもの出なかった?』

『アダマンタイト!? オリハルコン!? 実在すんの!?』


 ゲームとか小説とかではよく見るけど……。え、異世界にはあるの? 本当にあるの? 本当に!?


「にゅ、ニュクス! ニュクスさん! ニュクス様!」

「え、な、なに……?」

「どん引きしないでください」


 明らかにニュクスが三歩ぐらい下がってちょっと泣きそうです。


『侵略者を引かせる自称姉』

『アヤカちゃん最強説』

『これが地球人の可能性』


 こんな可能性はいらないよ。


「その……。アダマンタイトとか、オリハルコンとか、見てみたいなって……」

「え? いいけど……。あ、そっか、地球にはないんだっけ」

「です」


 それなら、とニュクスが手をどこかに突っ込んで……。なんか空中に穴が空いてない?


「なにそれ」

「亜空間の魔法。いろいろと物をしまえる。とっても便利。お姉ちゃんも覚えてみる?」

「痛いよね?」

「痛いね」

「遠慮します」


 前の魔法のことがあるからね。あの痛みを忘れてないよ私は。正直もう二度と嫌だ。本当に、嫌だ。


『ねえねえなんで痛いって知ってるの?』

『さては……お前、何か実用的な魔法を覚えてるな!?』

『羨ましい!』


「黙秘します!」


 覚えてるって言ったら絶対に面倒になるやつでしょこれ。いや、多分もうみんな察してるとは思うけど、それでもやっぱり明言はしたくない。何か、言われそうだから。

 そんな話をしている間に、ニュクスが亜空間とやらから何か取り出した。黒い石と、青い石。青い石は透き通るような青色で、とっても綺麗。宝石みたいだ。


「それが、アダマンタイトとオリハルコン?」

「うん。黒い方がアダマンタイトで、青い方がオリハルコン」

「おお……」


『すげえええ!』

『アダマンタイトがすっごい重厚感あってかっこいいな』

『オリハルコンが……なんか特別感がある……!』


 いや、本当に。アダマンタイトはかっこよくて、オリハルコンはすごく綺麗。


「手で持ってみてもいい……?」

「うん。あげる。私はいくらでも作れるし」

「あ、そう……」


『作れるってあれですか。無から有を作りだす的なあれですか』

『さすが侵略者様。すごい! かっこいい!』


「むふー」


 コメントを見てニュクスが得意気になってる。もう侵略者のムーブはしなくていいのかな。それはそれとして、得意気なニュクスもかわいいです。なでなでしておこう。なでなで。


「なにやってるの?」

「なでなで」

「んー……。もっと撫でてもいいよ!」

「わしゃー!」

「わはー!」


『なんだこれ?』

『俺たちは……何を見せられて……』

『仲良し姉妹のてえてえだよ。こういうのが欲しかったんだろ?』

『なんか違う気がする』


 よく分からないことは期待しなくていいよ。

 ニュクスから受け取った二つの石を見てみる。アダマンタイトは、普通の石って言えばいいのかな? そんな形だね。不思議なほど真っ黒で、見ていて吸い込まれそうな色だ。

 オリハルコンは、何故か丸い。玉だ。でも……。本当に透き通ってる。つまんで見てみたら、向こう側が見えてしまうぐらいに。宝石、じゃないんだよねこれ。不思議だ。


「これ、どっちの鉱石の方がすごいの?」


『聞くのか!? 聞いてしまうのか!?』

『最強鉱石論争に終止符が……!?』


 え、なに? そこまで特別なことなの? なんか、私まで緊張してくるんだけど。

 ちょっとどきどきしながらニュクスの返答を待っていると……。ニュクスは、うーんと首を傾げてしまった。


「人による、かな?」

「人による……?」

「魔力を使わないのなら、アダマンタイト。魔力を使うなら、オリハルコン。アダマンタイトは加工が難しいけど、刃こぼれしない最強の武器を作れる。オリハルコンは、魔力をよく通すから魔法の武器に最適。どっちを使うか、だね」

「へえ……」


『つまり、どういうことだってばよ?』

『一長一短ってことでは?』

『つまり、どっちも最強!』

『結局最強論争は終わらないのか……』


 多分ずっと終わらなそうだから諦めた方がいいと思うよ。


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