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羽ばたく心は、アルタイルの風に未来をのせて

作者: 逢乃 雫
掲載日:2026/06/21

葵月の空は


波打ち際のように



広がる青さに


雲の白さが打ち寄せて



紫陽花色の


階段を登りながら



颯爽と佇む


タチアオイはまるで



季節の小径を


歩む旅人のように



雨上がりの


陽ざしに煌めき出す



樹々が織りなす


夏暖簾(なつのれん)


くぐり抜けた景色に



カスミソウの


花はやさしく風にゆれて



鮮やかな


アルストロメリアが



夏のしぶきを


花びらに映すように




羽ばたく星は


アルタイルの風にのって



太陽と月が


みつめ合う夕映えの



遥かな


茜色の地平線から



宙のビロードへ


駆けゆくわし座の星々



アルタイルの


星はつばさに風をのせて




羽ばたく心は


アルタイルの風にのって



舞い降りる


光のかけらのような



リベルタスの


星は自由の(そら)へと



光の鳥が


広げるつばさは


夜空に地図を描くように




黄雀風が


吹きゆく街並みの



雨打ち際を


歩きながら



やがて


広がる星空は


いくつもの光が集う場所



様々な星が


それぞれの宙から



届ける光で


互いを照らして




時に周り道のように


感じるときもあるけれど



見つめる


景色の一つひとつが


きっと、


未来を彩って



雨宿りの樹に


そっと、羽根を休める



こころの


とまり木のような


言の葉も、あると信じて




葵月の宙は


波打ち際のように



広がる青さに


星の光が打ち寄せて



雨上がりの


月明かりに煌めく



カスミソウの


花はやさしく風にゆれて



アルストロメリアは


星の軌跡を刻むように



羽ばたく心は


アルタイルの風に、未来(ゆめ)をのせて

















6月下旬頃から東の夜空に上るわし座は、「夏の大三角」の一つ、アルタイル(アラビア語で「羽ばたく鷲」)が中心に煌めき、その近くにリベルタス(ラテン語で「自由」)の星があります。


タチアオイ(立葵)は、「梅雨葵つゆあおい」とも呼ばれ、梅雨に人の背丈ほど茎を伸ばし、「豊かな実り」の花言葉があります。黄雀風こうじゃくふうは梅雨時の風、葵月あおいづきは6月です。


初夏に小さな白い花が咲くカスミソウの花言葉は、「感謝」「幸福」です。花びらに流星の軌跡のような紋様のあるアルストロメリアには、「未来への憧れ」の花言葉があります。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
冒頭の空の描写がとてもいいなぁと思いました。思い浮かべたのは淡めの水色に弧を描く薄い白、確かに波際のようですね。 タチアオイ、逢乃様の詩で名を知って、去年実物を見ました。とっても存在感のある姿ですよ…
 鋭く見つめるわしの目の如く、凛として咲く花の香りも人の心を湧き立てる。葵の紋に狩りを浮かべる季節の花に、小さくも揺れる動きに目を和ませる花、きりりと咲き誇り美を放つ花、昼を彩る華々しさも夜の宙に羽を…
逢乃さん 季節の花と星空が一つの景色として繋がっていく世界観がとても素敵でした✨ 「様々な星が それぞれの宙から 届ける光で 互いを照らして」 この一節が、心に残りました。 それぞれの場所から、そ…
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