『ルール、禁断の魔導実験』
読んでいただきありがとうございます!
前回、シールの呪いを解き、さらに絆が深まったアルス一行。
今回は、魔法使いルールの「知的好奇心」が暴走します。
「アルスの筋肉をもっと効率よく活用したい!」
そんな彼女の純粋で(変態的な)願いが、とんでもない事態を引き起こすことに……。
[ 舞台:野営地。ルールが怪しげな光を放つ魔導デバイスをアルスに向けている ]
(ルール)
(「できましたわ! これぞ私の最高傑作、魔力増幅筋肉ブースター『マッスル・プロトタイプα』ですわ!」)
(アルス)
「……嫌な予感しかしない。おい、それをこっちに向けるな」
(ルール)
(「何を仰いますの! アルス、あなたの『天雷』は素晴らしいですが、出力が安定しませんわ。そこで、このデバイスであなたの筋肉に直接『リズム』を刻み、魔力の反発を音楽的に制御しますの!」)
(シール)
「音楽的……? ルール、それって要するにどういうことだよ」
(ルール)
(「簡単に言えば、アルスの筋肉が勝手に踊り出す(ビートを刻む)ということですわ!」)
(アルス)
「……断る」
(ルール)
(「スイッチ、オンですわ!!」)
(アルス)
「話を聞けぇっ!!」
[ ルールが強引にレバーを引くと、アルスの全身から青い火花が飛び散る ]
(アルス)
「な……なんだ、これは! 腕が、脚が……勝手に動く……っ!?」
[ アルスの身体が、謎のハイテンポなリズムに合わせてステップを踏み始める ]
(クライ)
「あわわわ! アルス殿が、凄まじいキレで踊っています! これが……天雷の舞い!?」
(ルール)
(「素晴らしいわ! 筋肉の収縮と弛緩が完璧なBPMを刻んでいます! これなら魔王の城の門だってダンスの衝撃波で粉砕できますわ!」)
(シール)
「……いや、ただの変な動きにしか見えないんだけど」
[ そこに、騒ぎを聞きつけた森の魔物「ハイ・オーク」の群れが襲来する ]
(アルス)
「……チッ、こんな時に! クソ、止まれ、俺の脚! ……いや、こうなったら!」
[ アルスは制御不能なリズムに身を任せ、踊りながら聖剣を振り回す ]
(アルス)
「……マッスル・ディスコ・スラッシュ!!」
[ 激しいステップから繰り出される予測不能な剣撃が、ハイ・オークたちを次々と弾き飛ばしていく ]
(クライ)
「す、すごいです! 踊れば踊るほど、雷の出力が上がっています!」
(シール)
「……強いけど、見てるこっちが恥ずかしくなる強さだね……」
[ 敵を全滅させた頃、ようやくデバイスの電池が切れてアルスが地面に倒れ込む ]
(アルス)
「……ルール。今すぐ、それを、粉々に、砕け」
(ルール)
(「あら、改良の余地(β版)が見えましたわ! 次はもっと重低音を効かせた……」)
(アルス)
「二度とさせるか!!」
[ 怒号が響く中、クライが『冷え冷えのスポーツドリンク』を差し出し、平和(?)な夜が更けていく ]
第8話、ルールの暴走回でした!
シリアスな展開の後は、こういう「全力でふざける回」があるのもこのパーティーの良さ(?)ですね。
アルスの「マッスル・ディスコ」は、今後もピンチの時に(本人の意思に反して)発動するかもしれません。
ちなみにルール、実は音痴なので自分が刻むリズムが周囲を困惑させていることに気づいていません。
次回、第9話「温泉街の休息と、見えない刺客」。
戦士たちに休息の時! しかし、そこには新たな魔王軍の幹部の影が……。
PVの伸びがモチベーションです!
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