『断崖の終焉、引き裂かれる絆』
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シールの毒で機動力を奪われた四天王バルドス。
その隙を見逃さず、空中で肉薄したアルスの拳が、特訓の成果である「新奥義」を解き放ちます。
しかし、天空の支配者はただでは倒れませんでした。
崩壊する魔力、断崖を飲み込む重力の渦。
勝利の歓喜は、仲間たちがバラバラに引き裂かれる絶望へと一変します。
[ 舞台:高度100メートルの空中。アルスがバルドスの懐に飛び込む ]
(バルドス)
「ぐっ……おのれ、羽虫がぁぁ! 死ね、死ねぇ!!」
[ 狂ったように鎌を振り回すバルドス。だが、アルスは凪の極意でその軌道を見切り、紙一重でかわしながら右拳をバルドスの胸元に突き立てた ]
(アルス)
「――これで、最後だ!! (『天雷・凪奥義・神鳴らずの轟』)!!」
[ 瞬間、爆音も光も消え去った。アルスの拳から放たれたのは、音をも置き去りにする「超高周波の振動」。バルドスの肉体、防具、そして怪鳥の心臓さえもが、内側から分子レベルで粉砕され、霧散していく ]
(バルドス)
「……ガハッ!? な、なんだ……この拳は……音が、聞こえ……」
[ 断末魔すら上げられず、バルドスは敗北を悟る。だが、その瞳に宿ったのは暗い狂気だった。彼は消えゆく自らの魔力核を、強引に「逆流」させた ]
(バルドス)
(「……ククク、見事だ。だが……一人で行くのは寂しくてなァ!! (『終焉の抱擁・虚無』)!!」)
[ 崩壊したバルドスの体から、全てを吸い込む漆黒の重力球が発生。断崖の道が、飴細工のように捻じ切れ、吸い込まれていく ]
(クライ)
「(『絶対守護・天上の翼』)!! ……うわあああかっ!!」
[ クライが必死に光の鎖で全員を繋ぎ止めるが、超重力の渦は無慈悲にもその鎖を一本、また一本と引き千切っていく。クライは必死に手を伸ばし、傍にいたシールの腕だけは死んでも離さなかった ]
(シール)
「クライ! 離さないで……っ!!」
(タイサ)
「ぬおおおっ! 崖が……足場がなくなったぞ!!」
(サーシャ)
「兄様!! アルス!!」
[ 爆発的な斥力が渦の中心から放たれ、重力に囚われていた一行を四方八方へと弾き飛ばした。アルスは東へ、シールとクライは雲海の底へ、タイサとルール、サーシャはそれぞれ別の方向へと、猛烈な勢いで吹き飛ばされていく ]
(アルス)
「シール!! クライ!! ……クソッタレえええええ!!」
[ アルスの叫びも虚しく、厚い雲海が仲間たちの姿を飲み込んでいく。ルールの通信機も激しいノイズと共に沈黙した。 ]
(ルール)
(「通信……途絶。個体識別信号……ロスト……。……皆さん、必ず、生きて……」)
第26話、修正・完結版です!
アルスの新奥義「神鳴らずの轟」の圧倒的威力、からの、バルドスの呪いのような自爆。
勝利したはずの一行を襲ったのは、あまりにも残酷な「分断」でした。
仲間たちは生きて再会できるのか。
次回より新章、**『境界の迷い路〜欠け落ちた絆の行方〜』**がスタートします!
PVもこの衝撃展開でビルドアップ中。
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