『激震の平原、紅蓮の突撃者』
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四天王ゼノを撃破したアルス。しかし、その死闘が放った巨大な魔力の「雷鳴」は、
最前線で指揮を執っていた、ある男を呼び寄せてしまいました。
王国騎士団団長、タイサ。
王宮で護衛部隊隊長を務める妹サーシャを案じ、魔王軍の総攻撃と誤認して
単騎で突撃してきたこの猛将に対し、アルスは「筋肉」で語る決意をします!
[ 舞台:ゼノ戦の衝撃波が残る荒野。紅蓮の炎を巻き上げ、漆黒の魔導馬に跨った大男が迫る ]
(シール)
「ねえ、冗談でしょ……あの炎、さっきのゼノより熱いんだけど!」
(ルール)
(「観測……! 間違いありませんわ、王国騎士団団長タイサ閣下ですわ! あの御方、猪突猛進が服を着て歩いているような熱血漢ですのよ。私たちがゼノを倒した衝撃を、魔王軍の攻撃だと勘違いしていますわ!」)
「――そこまでだ、魔王の狗ども!!」
爆炎を裂いて現れたのは、燃え盛るような紅いマントを翻した巨漢、タイサだった。
彼は抜く手も見せぬ速さで大槍を振るい、アルスの目の前の地面を一撃で溶かした。
(タイサ)
「この凄まじい雷鳴……これほどの軍勢を伏せていたとはな! だが、このタイサがいる限り、妹サーシャが守る王都へは一歩も通さぬ!」
(アルス)
「……チッ。こちらの話を聞く前に、槍が飛んでくるか。流石は騎士団長だ」
(タイサ)
「問答無用! 護衛部隊を率いて王を守るサーシャの手を、これ以上煩わせるわけにはいかんのだ! 貴様らのような化け物は、ここで俺が全て焼き尽くす!!」
タイサの脳裏には、部下を率いて王宮の門を死守する、凛々しくも危うい妹の姿があった。
早すぎる拳ゆえに「凪」と呼ばれる彼女だが、今の魔王軍の攻勢ではいつ限界が来るか分からない。その焦燥が、タイサの業火をさらに加速させる。
(アルス)
「……いいぜ。妹を想うあんたの熱、俺の筋肉で真っ向から受け止めてやる!」
[ アルスが地を蹴り、右腕に青い天雷を凝縮する。対するタイサも、槍の先端に紅蓮の火球を形成し、咆哮と共に突き出した ]
(アルス)
「――(天雷・剛力一閃)!!」
(タイサ)
「――(紅蓮・旋風突き(プロミネンス・ラッシュ))!!」
[ 青と赤のエネルギーが正面から衝突し、周囲の空間が爆発的に弾ける。衝撃波でクライとシールが吹き飛ばされそうになる中、アルスとタイサは数センチの距離で、互いの瞳を睨みつけた ]
(アルス)
「……いい熱だ、団長。あんた、本気で国を……妹を守るつもりなんだな」
(タイサ)
「……何だと……? 貴様、この業火を受けて、なぜ笑っていられる……!?」
第13話、熱き男タイサとの激突でした!
言葉ではなく、ぶつかり合う魔力と意志。これぞアルスとタイサ、男二人のコミュニケーションです。
王都護衛部隊の隊長として奮闘する妹・サーシャを守るため、
一切の妥協なく突っ込んできたタイサ。その誤解を、アルスはどう解くのか!?
次回、第14話「拳が語る和解」。
最強の騎士団長が、アルスの「戦友」になる瞬間をお見逃しなく!
皆様が読んでくれたからこそ始まったこの物語、皆様の応援でさらに熱を帯びています!
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