『決戦、影の回廊』
読んでいただきありがとうございます!
地獄の修行を乗り越え、驚異的な進化を遂げたアルス。
再び現れた四天王ゼノに対し、四人は「個人の力」ではなく「パーティーの絆」で挑みます。
絶望を切り裂く、青き稲妻の本当の輝きをその目に焼き付けてください!
[ 舞台:魔王城へと続く断崖絶壁『影の回廊』。再びゼノが立ち塞がる ]
(ゼノ)
「……来たか。だが、死に損ないが数日足掻いたところで、結果は変わらぬ」
ゼノが右手を掲げると、前回よりも巨大な闇の奔流が放たれた。空間そのものを削り取る、必殺の一撃。だが、アルスは一歩も引かなかった。
(アルス)
「……変わるさ。俺たちは、もうバラバラじゃない」
(クライ)
[ 杖を突き立て、全身全霊で叫ぶ ]
(「(『絶対零度の静寂よ、全ての波動を沈めよ!――極大氷壁』!!)」)
闇の衝撃がクライの氷壁に激突する。砕け散る氷の破片。だが、その隙間を縫ってシールが跳んだ。
(シール)
「――あんたの影、捉えたよ!」
(ゼノ)
「なに……!?」
シールの投げた短剣には、ルールが開発した『魔力吸引の術式』が刻まれていた。ゼノの影を地面に縫い止め、一瞬の硬直を生む。
(ルール)
(「今ですわ、アルス! 私が解析したゼノの魔力波形――その逆位相を天雷に乗せなさいな! 理論上、防御は不可能ですわ!」)
(アルス)
「……ああ、全部伝わってるぞ!」
[ アルスの肉体が青い電光を放ち、膨張する。筋肉の一つ一つが、仲間の魔力と意志をエネルギーに変換し、聖剣へと集約させていく ]
(アルス)
「――(天雷・四位一体)!!」
[ アルスが光速で踏み込む。ゼノの闇の鎧を、ルールの解析が裂き、クライの冷気が凍らせ、シールの毒が侵食し、そしてアルスの鉄槌が粉砕する ]
(ゼノ)
「ぐ……あ……ああああああっ!! バカな……この私が……人間にぃぃ!!」
[ 轟音と共に、四天王ゼノの身体が青い雷に飲み込まれ、霧散していく。断崖には静寂が戻り、雲の間から差し込んだ月光が、肩で息をする四人を照らした ]
(アルス)
「……勝ったぞ」
(クライ)
「や、やりました……! 本当に、倒しちゃいましたよ……!」
(ルール)
(「……おーっほっほ! 当然の結果ですわ。私の計算に、あなたの筋肉がようやく追いついただけのことですわ!」)
(シール)
「……フン。ま、あんな修行に耐えた甲斐はあったってことだね」
アルスは聖剣を鞘に収め、仲間の顔を見渡した。
かつては一人で十分だと思っていた。だが、今は確信している。この四人でなければ、この先にある魔王の玉座には辿り着けない。
(アルス)
「……行くぞ。魔王城は、もう目の前だ」
第12話、ついに四天王の一角を撃破しました!
仲間それぞれの役割が噛み合って勝つ、というパーティーものの醍醐味を詰め込みました。
ここから物語はいよいよ「魔王城突入編」へと進みます。
残る四天王、そして魔王本人の影……。
PVも右肩上がりで、作者の私もワクワクしています!
この勢いで魔王まで駆け抜けたいと思いますので、ぜひ応援よろしくお願いします!




