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感情ファイル

作者: シリウス

下界が目の下に広がっている。

私を煽るかのように、それとも説得するように、慰めるかのように。

風の音が耳を掠める。

生ぬるい、夏の夜の匂い。


このまま風になれたら。


ふわりと宙に舞って。

眠らないLEDの街を通り過ぎて。

海にに波を立て。

異国の角っこのカフェのコーヒーの匂いを拾って。

夜のレンガ通りの夕飯にお邪魔して。

野原の雑草を揺らし。

吹き荒れる砂の嵐となり。

聳える山と深い谷に響く山彦となり。

優しく語りかける声となる。


いつかは大気圏を超え、数々の分子となり散り散りになっていく。


宇宙が止まる日まで。

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― 新着の感想 ―
[一言] 風って私達の想像を超える程の自由を持っているのですね。 「眠らないLEDの街」や「異国のすみっこのカフェのコーヒー」という言葉選びが素敵だなと思いました。 最後には地球を飛び越えて宇宙にまで…
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