生まれ変わり
主人公は1人です、他の三人はあくまで主人公の枠に入った人たちです。
転移と転生は違うんですよ?
俺は目を開けた、目の前は壁。
色合いは灰色なのかねずみ色なのか、ボヤけているので判別が出来ない。
何か起きたのか、俺は思い出そうとする。
そうだ、『お頭』を探しにあいつらと別れて探していたが途中で意識を無くして神に会った、転生かと思ったら転移されたとの事。
「あうあうあ、あーうあう(転生じゃねぇのかよ)」
ん?どうして喋れないんだ?神様には異世界に転移され年齢は変わらずに17歳だったはずだ、なのに何故喋れない!?
「あーう!あー、うー!」
ダメだ、口が『あ』と『う』しか動けねぇ。
いやむしろ『あ』と『う』しかがおかしい、母音であるものなら可能なはずだ。
よし自分の名前を言ってみるか。
「あんあいいんあ(神崎慎也)」
よし、ここで『ん』が言えた。
それに神崎慎也の名前を言えた事は若干だが、記憶があると言うことだ。
つまり転生する前の記憶は残って転生された、ある意味チートやん。
「あら、起きたみたいね」
異世界ものだと生前の記憶があると無双出来ると相場は決まっている、だから俺はこの世界で何かしらに逢うだろう。
「シリカ、シンヤ。おはよう」
声がしたので一旦考えるのを諦め、状況を整理するため声がした方向を見ると。
目の前に赤ちゃんがいた、目はパッチりと開いていて俺をじっと見ていた。
この子がさっき聞こえたシリカだろう。
「あぃー!」
シリカが俺と目を合わせると喜んでいた、それは拍手する勢いで手を動かしていた。
俺はこの子に何をしたのだろうか。
「まぁ、あなた!シリカが喜んでいるよ!」
そして今更気がついたが、耳がいいのか?
それとも俺が精神的に年をとると言うと語弊があるだろうが、ちゃんと日本語で聞こえていた。
あれぇ、異世界だからちゃんと異世界の言葉だと思ったのに。
「ぃー!うー?」
するとシリカがまたじっと俺を見た、さっきから俺は動じないのを見て怪しんでいるのか?
「さぁ、二人ともミルクの時間よ?」
「あぃー!」
2度目の赤ちゃん人生、ちょっと刺激が強かったのを最後に眠気に負けて。
すやすやと意識を落とした。
今回から一人称に変わります。そして神様は主人公たちに転移と思わせといて転生です、神様って暇人なのかな?
次回をお楽しみ!