6、 なろうのシステムを知る
私は漂う海の上で、自分の乗っているボートを確かめた。そしてその漕ぎ方を確かめていくことで、次第にこつを掴めるようになってきた。
海の上をすっと漕ぐ。
なんとなく、以前よりもこの海での進みかたがわかってきたような気がした。
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今回は、少しなろうの海についてわかってきたことをおさらいするつもりで書いてみようかと思います。
前回テンプレのことについて書きましたが、なろうには他にもいろいろと法則というか、特殊なシステムがあることに、私は連載を続けていくうちに気づいてきました。
すでにここで連載を続けてきておられるかたにはわかりきったことかもしれませんが、初心者のかたでもわかるようにここでは書いていきたいと思います。
なろうにはランキングの他に、人気の指標となるものがあります。
それは、
・週別ユニークユーザ
・レビュー数
・総合評価ポイント
・ブックマーク
というものです。これは、小説を読もう、の検索ページで小説のタイトルやあらすじのところに併記されているものです。
これはシビアです。すべてどんな作品もごたまぜにして表記されます。つまり、超人気作のすぐ下にポイント数の低い作品が平気で並べられたりする世界です。
かく言う私も、超有名作品のすぐ下とかに自分のマイナー作品が並んでいたりするのを見ては軽く落ち込んでいた一人です。
ここで読者が参考にするのは、もちろんランキングとの関わりの深いポイント数、ブックマーク数やレビュー数になると思いますが、ここで取り上げたいのは、週別ユニークユーザというもの。
これは、ユニークアクセスという、この小説をこの一週間で読んだ人の数を示すものです。ユニークアクセスとは同じ人が同じ日に何回アクセスしても、1回と数えるもので、実際に読んでいる人がどれだけいるかというのが比較的近い数値で表れます。
ちなみにPVとはページビューのことで、同一の人が何度同じページを見てもカウントするものです。
ということは、ポイントは入れていなくても読んでいる人が多い作品というのは、それなりに人気があるとみなされます。
その法則により、ユニークアクセスが多い作品ほど、読まれる傾向にあるということです。
それはいい! とりあえず更新すればアクセスはあるわけだから、超人気作とまではいかなくても興味を持って他にも読みにきてくれる人がいるかもしれない。
そう思いませんでした?
いえいえ。ここでまたシビアな現実が突きつけられます。
みなさんも見たことがあると思いますが、この週別ユニークユーザ、という項目でちょくちょく見られる100未満という文字。
酷いと思いませんか! 残酷すぎると思いませんか!
100人に満たなければ表示さえしてもらえないという過酷な現実。99人見てくれていたとしても、100人超えなければ、0に等しい扱いなのです!
小説家になろう、恐ろしや……。
しかし、みなさん。ここで挫けてはいけません。実はどんな作品も、この最初の0状態からスタートしているはずです。ここからどんどんアクセスが伸びることで、この週別ユニークユーザ数もあがっていくのです。
そして、このからくりに気づいた私は焦り出します。
アクセス数というのは、自分の小説管理ページでくわしいことが見られるようになっていますね。ここで、私はあることに気づきます。
まず、いちばんアクセス数が多いのは、投稿直後。
それから尻すぼみにアクセス数は減っていきます。
これはなぜかというと、小説家になろうのトップページの新着小説に表示されるのが、投稿直後だからです。直後とはいってもタイムラグがありますので、本当にすぐには表示されませんが。
ということは、いかにこの新着に載るかというのが、読者を獲得するために有効な手段かわかりますよね。
結局、週別ユニークユーザを増やすには、投稿回数を増やすということが一番ということです。一週間毎日投稿すれば、一日一回はある程度の読者数を獲得できます。そうすれば、ユニークアクセスは伸びていき、うまくいけば100は超えるはずです。
そうして初めて、「おや? この小説割と人気があるぞ」と目に留めてもらえるのです。そうして読者が増えれば、そのあとはおのずとアクセスは伸びていきます。
というわけで、このアクセスを無駄にしないために、のんびり投稿していくつもりだった私は、慌てて更新回数を増やしていきます。
せめて100未満という文字を消したいという必死の思いで……!
とまあ、非テンプレ素人の浅はかな作戦なのですが、ここで重要なのは、そこで目に留めてくれた読者が、果たして本当に読者になってくれるかというのは、内容によってくるのは間違いないです。
まず目に留めてもらう作戦はそれでいいとしても、続いて読んでもらうのは、かなりたいへんです。
そこで重要となってくるのは、あらすじや導入部分となってくると思うのですが、これはまた違う話となってきますので、またの機会に。
ということで、今回は自分の作品をなろうのシステムでいかに営業していくかという話でした。ちなみに作品のタイトルもとても重要です。