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4、 なろうテンプレとジェネレーションギャップ その1

 ザザーン。

 手漕ぎボートを懸命に漕いでいる私の前に、突如大きな帆船が横切っていった。そこには多くの人たちが乗っていて、その勢いはとても激しい。

 悠々と進んでいくその帆船に、私は憧憬にも似た思いを感じていた。




     ***




 というわけで、上記の帆船は、なろうテンプレ船です。割と大航海時代みたいな例えが気に入ったので、ちょいちょいこんな描写を入れていくかもしれません。お許しください。


 なろうテンプレ。初めてその言葉を目にしたとき、私は衝撃を受けました。

 なろうテンプレ? てんぷらの仲間? それっておいしいの?

 ってな感じです。もちろん食べ物ではありません。


 なろうテンプレのテンプレとは、テンプレートのこと「雛形」であります。小説家になろう内でいうところの、ありがちな展開、ストーリーのことを指すようです。

 私もそんなにくわしいわけではないのですが、わかる範囲で挙げると、


・死亡して異世界転生もしくはいつの間にか異世界転生


・チート能力


・ハーレム


 これがいわゆるなろうで受けるといわれているテンプレのようです。確かにランキング上位の作品のほとんどがこれと言っても過言ではない。これが流行りのようです。


 そのことに気づいたとき、私は完全にジェネレーションギャップを感じました。ネット小説初心者でもあり、最近のラノベを知らない私は、こうしたことをよく知らずによくなろうに投稿を始めたものだと今さらながらに感心してしまいます。


 ちなみに、私のそれまでのイメージは、なろう=中高生向けという程度の認識でした。そしてファンタジーが中心のサイトなんだろうという感じです。まあラノベ的なものが流行っているのかな~と思っていました。

 私が想定しているラノベ系ファンタジーといえば、古いものになってしまいますが、スレイヤーズとかロードス島戦記、フォーチュンクエストあたり。あとは、もう少しあとにきたキノの旅とかは名前は知っています。(注:とこんなことを書くと年齢がばれてしまいますが気になさらないでください!)

 他にはラノベでももう少し大人でも楽しめる十二国記、アルスラーン戦記あたりも好きでした。

 あとはファンタジーではないかもしれませんが、すごく話題になっていたマリア様がみてるとか、涼宮ハルヒの憂鬱などもちゃんとは読んでいませんが知っています。

 そんなレベルのラノベというジャンル自体からかなり離れてしまっていた私が、このなろうテンプレに衝撃を受けたのも無理はないと、きっと誰かわかってくださるでしょう。


 確かに最近のアニメのタイトルってちょっと変わっているな~と思っていたんですよ。俺の妹がどうしたとか、やたら長いタイトルだったりとか。

 そういうものが、結局はネット小説にも流れとしてやってきていたのです。

 完全に浦島太郎状態な私でした。


 まあそれは置いておいて、なぜこのなろうテンプレがそれほど流行っているのか。ちょっと気になり少し調べたり人様のエッセイを読んでみたりしました。そこで思ったのは、今このなろうで起きている現象は、このネット社会の特殊性が大きく関わっているのではないかということでした。


 昨今本離れが言われ続けている背景には、ネット社会が大きく広がったことが原因としてあると思います。まず、この小説家になろうというサイトが生まれたのも、そうしたことが背景にあったからでしょう。

 ひと昔前は本屋さんでラノベを買う時代だったのが、今や手軽にスマホやパソコンでそれに近い作品がただで読めてしまうのです。本屋でわざわざお金を出して買わなくてもいいなら、そのほうがいいですよね。私も無料のほうに惹かれます。


 そして、今の中高生は忙しいです。ゆとり教育の時代が終わって、授業時間は大幅に増えている。そのうえで塾に行ったり、部活動に励まなくてはならなかったり。

 そんななかで、ゆっくり本を読むということがなかなかできなくなってきたのではないでしょうか。

 そして、もはやほとんどの中高生がスマホを手にしている時代です。スマホでゲームしたりLINEをしたりと、娯楽はそちらに流れていってしまっているのです。


 そんななかで、このなろうを見に来る大部分の人たちは、気軽に楽しめる娯楽としての小説を求めてきていると思われます。だからこのなろうテンプレなるものが流行っているのだろう。私はそう考えました。

 そんな読者は、主人公を自分に投影して読みにきます。現実ではありえなくても小説でなら、異世界に行って最強になってハーレムを作れる。そうした少しの時間の息抜きとしての楽しみを、きっとなろうの多くの読者は求めているのだろうと思います。


 とまあ、私の考察がずばりあっているのかどうかはよくわかりませんが、こうした時代の流れになろうという世界もあるのだと私は思いました。


 と、ちょっとこの項目は長くなってきましたので、続きは2で書いていくことにいたします。


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