11、 なろう改革案
さて、ここまでだらだらと小説家になろうについて思うことを書いてきましたが、もうそろそろネタが尽きてきました。
しかし、あともう少しだけなろうについて書きたいことを書いていきたいと思いますので、お付き合い願えましたら幸いです。
というわけで、今回はなろう改革案を勝手に考えてみることにしました。
この連載を通していろいろあらためて思ったことや、感想などで他のかたの意見を聞いたりしたことで、いくつかもっとこうしたほうがいいのではないかと自分なりに思った事があり、今回はそれについて取り上げていきたいと思います。(ちなみにこれは勝手な私の妄想ですので、これが本当になるとか、運営様に直接意見をするとかいうつもりはありません。あくまでここだけの話であります。)
①なろうテンプレと非テンプレとでジャンルをわける。
これは、なろうテンプレとジェネレーションギャップの回で感じたことです。やはり読んでくださったかたのなかでも、このテンプレと非テンプレとの落差に共感したというかたが多く、この扱いの差がどうにかならないものかと思って、私が考えたひとつの案が、このジャンルをわけるというものになります。
もうみなさんお分かりのとおり、なろうにおけるテンプレものというのは、既にひとつのジャンルとして成り立っているもののように思います。ファンタジーとひとくくりにしてしまうからテンプレ、非テンプレという暗黙のジャンルがそのなかで生まれてしまい、その差にみな苦しむことになるわけです。
だとしたら、いっそのことジャンル自体区別すればいいのではないかと思うわけです。
②ジャンルの拡充
①に付随する内容ですが、これはテンプレなどに限らず、現在のジャンルには当てはめにくい作品というのがかなりあり、そうした作品のジャンルを増やしてもいいのではないかという案です。
現在あるジャンルは、文学、恋愛、歴史、推理、ファンタジー、SF、ホラー、コメディ、冒険、学園、戦記、童話、詩、エッセイ、その他、となかなかたくさんあるようには見えますが、結構それに当てはめるのに苦心してしまう作品というのもあります。
たとえば、伝奇もの、ミリタリー、ヒューマンドラマ、青春、ノンフィクション、スポーツ、アクション、ノワール、ハードボイルド、政治、経済など。
本格スポーツものを書いたとしても、今あるジャンルにはそれに当てはめられるようなものはないですよね。まあ、ジャンルが多すぎるといろいろ大変なのかもしれませんが……。
③ポイント制の改変
現行のポイントは文章、ストーリーの五段階評価とブクマ数(×2ポイント)で成り立っています。しかし、『アクセス数とブクマと評価』の回で触れたとおり、実際読んでいる人で評価までちゃんと入れてくれる人というのは、非常に稀だということがわかります。だとしたら、本当は人気があってたくさん読まれている作品があったとしても、それが実際のポイント数で表されていない可能性があるわけです。
ならば本当に信用できる数値とはいえないわけで、もう少しこれを実際の作品評価に近づけられないのかと私は思いました。だとしたら、評価を必ず入れなければいけないような仕様にするか、ブクマ数だけをポイントの対象にしたりするとか(ブクマ1が10ポイントくらいとか)、さらにいえば、ある程度読み進んで、さらに続きも読みたいという人は、必ずブクマを入れなければならないというようなシステムにするとか。
もっとなにかいい方法はないんでしょうかね。
④小説家になろうトップページの改変
現行のトップページを見ておわかりのように、そこには総合ランキング上位の作品がずらりと並べられています。しかし、実はこれ、全然動いていないようなのです。つまりどういうことかというと、書籍化されたりしている殿堂入りを果たしたような作品がそこを常に独占しているわけであります。
その書籍の宣伝にそれが一役買っているのだとは思いますが、これこそがなろうをテンプレ化してしまい、そればかりを溢れさせてしまっている一因のように思います。それならば、このランキングばかりをずっと表示させない仕組みを作るべきなのではないかと思うのです。
たとえば、週ごとにジャンル別のランキングをトップページに持ってくるとか、おすすめピックアップを持ってくるとか、変化をつければ、テンプレと非テンプレの間にもう少し公平性が出てくるような気がします。
とりあえず、この四つほどをこのエッセイを書いたり読んで感想をいただいたことで思いつきました。他にもきっとここをこうしたほうがもっとよくなる、なろうで活動しやすくなると思うことは出てくるようには思いますが、今回のところはここまでにしておこうかと思います。
なろうが多くの作者のかたにとって、もっと居心地のいい場所になっていくといいと、切に願うばかりです。
※2015.12.21、なろう運営のほうより、ジャンル改編のお知らせがなされました。これにより、ここで書いたことの一部がもしかしたら実現することになるかもしれません。実施については2016年春をめどに始まるようですが、少しでも現状が多くのみなさんにとっていいものになってくれることを願うばかりです。