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小人サンのシラユキ観察日誌

作者: 山側 森

とあるところに、それはそれは美しい人間がおりました。


ふわり風に遊ばれる髪は光を通すと地毛とは思えぬほどの黄金色に輝き、するり手を伸ばしたくなるほどすべやかな肌は透き通るような白さ。そこに加えられて主張する唇はもう、朝露に濡れる紅の薔薇と表現できます。


なんと完璧な配色と配置。

なんと完璧な造形なのでしょう。

何ひとつ欠点など見つけられないようなその人間には、しかしひとつ残念なことがありました。



「てめー王上いつまでかかってんだこの鈍クサ」


お口が、少々


「し、調行君が早いだけでワタシが遅いわけでは」


「王上のくせにオレに口答えするってのかああん?」


暴れ気味といいますか


「だいたい自分のトンマ具合に気付いてねーのが鈍すぎる」


斜め上からの物言いが多いといいますか気に入らないことがあると脳直で喋る気があるとか常に体重が片方の足にかかってるくせにそれは時によって右だったり左だったりで身体のバランスに不具合は生じないまでも着崩した服と半眼の視線で近寄る者を寄せ付けない感じであったりこうして同い年の女の子に対する言動からみてもわかりますように


「さっさと来いよ時間は有限なんだばかやろ」


「ぅわあ、はい急いでます」


なんと申しますか残念なことが多々あるような表現をしてしまいましたが決してそうではなく、やはり残念なことはひとつなのですが、どうお伝えするのがよろしいでしょうか


「お前に告白する時間がなくなっちまうだろーが鈍足」


「わあすみません大事なお時間を…って、え?」


「んだよなに見てんだマジうぜえ」


そうですね、つまりひとつというのは中身が残念ということに他ならないのですが


「え、お、あ、ええ?」


「日本語すら話せなくなったか脳みそつるつるなんじゃねーの」


自分がこれから好きな相手に告白を仕掛けるということを当の本人にバラしておきながらバラしてしまったことに気付いていないほど実は緊張しているなんて口が裂けても指摘できないようなそんな


「早く来いってんだばか!」


「はいいっ」


なんとも可愛らしい中身なのですからやはり残念などと表現してはいけないのかもしれませんねえ。





小人という名の野次馬になりたい方は、はい挙手!


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