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最強剣士の俺が、異世界で精霊たちと好き勝手する  作者: 止流うず
前章《俺とサラ子さんの幸せな日々》
5/13

設定集


 これでおしまい。終了。終わりです。最後まで読んでくれてありがとう。ここから読んでる人はいないと思う。


 で、ここはキャラクターについて。

 設定集なので特に読む必要はなし。

 詳しい話とか主人公が死んだ後とか知りたかったら読むといいかもしれません。

 というか、主人公が曖昧かついい加減だったのでちょっとだけ補足説明。

 こんなものがあるのも最初から最後までいいかげんだった主人公のせいでもある。



・主人公

 本名 ・浅瀬 信 転移後の名前は ・アレード=ディザスター

 日本と呼ばれる国のそれはそれは古い企業を支配する古い家系の分家に生まれる。両親は幼少のころに死亡。

 転移前は家系の伝手でとある人工島計画に参加、そこでの管理者の下っ端に下っ端に配属してもらうことによって、転移後の肉体の人間関係を一新してあげることに。一応、お互いに連絡のようなものはとれていたけれど細かいことは伝わっていなかったのでメモを残してあげることにする。これらはお互いがお互いに行なっていたため、少なくともお互いに対する印象は悪くなかった様子。


 性格は楽天的。状況に流されるタイプ。深く考えずに行動するからたいていしっぺ返しで酷い目にあう。

 冷酷、残忍、というよりは自身の快楽のためならば他者が傷つくことをどうでもいいと思ってしまう傾向にあった。

 転移後は内心に芽生えている不安などを楽天的な性質で誤魔化しつつ、忙しさなどで考えないようにしていた形跡がある。状況に対して他人事のように接していたのも、自らが気づけなかった不安感を誤魔化すためだったのかもしれない。

 他者が自らに向ける信頼や愛情を意図して理解していなかった節もあるが、これは世界に対する不信感、不安感の表れでもあった。自らを育むはずだった世界すら己を放逐したのに、愛してくれるものなどいるのか、といったものか。

 本人は自覚していなかったが、王女様(武)のことは少なからず愛していた。それが郷愁や性欲、寂しさといったものから始まったために誤解したのか。己のうちにあった愛情を自覚したくなかっただけなのか。少なくとも裏切りを畏れていたために変なところで警戒心が強かった人物でもあり、人を信頼することを覚えていれば初期の段階からハーレムルートに進めた可能性はあった。

 ちなみにサラ子さんに対して彼が向けていた感情は、様々なものがある。一概にひとつでくくることはできないため、主なものを列挙しておく。

 姉、母、信頼できる友人、信用できる部下、優秀な秘書、愛すべき女性、愛しい存在、時に同年代の親友のように、時に母に向ける思慕のように。彼はこの世界への不信感をサラ子さんへの信頼感で打ち消していた。時々母や恋人に向けるようにサラ子さんに甘えていたのは、彼の弱さが現れていただけであり。安らかに眠れる場所を欲していたからかもしれない。

 が、その最期のように、殺されても恨まない、後悔しない程度には心の中に比重を置いていた。恐らく、背後から短刀などで刺される最期だとしても、笑顔で逝ったことは間違いがない。



 不信感によって他者から見える自らと自らが見る他者を読み間違えていた彼は間違いなく道化の一種ではあった。


 国民評価は非常に良い君主。

 側近評価は恐ろしくも部下に理解のある人物。

 精霊評価は信頼に値する友人。


 族長(諜報)がかつて報告しようとしていたものにこういった文書がある。


 この国の王は、武に優れ、智に秀で、魔をも操る恐るべき人物である。

 しかし、真に恐ろしいのはそのような王個人の持つ力ではなく、その人間性である。

 彼は、一度懐に迎え入れたものを必要以上に寵愛し、骨や脳まで溶かし込む魅力を持つ人間であり。例え路傍の小石でも懐にいれた以上は磨き上げ、隠れた価値を引き出す眼力をも持っている。

 だが、その一方で、彼は莫大な金額を用いて拾い上げ、手間を押しまず磨き上げた宝玉でも、ひとつ自身に気に入らないものが混じると惜しげもなく砕くことのできる男でもある。

 評価すべきは、この二つの面が一切反発することなく王の中に同居していることにあり、彼の王国に仕えるものたちもそれらを受け入れている点である。

 彼は、精霊を愛している。

 彼は、人間を愛している。

 かつてどんな指導者も同格に見ることはなかった両者を彼は同格に扱い。そして、決して長所を損なわせること無く共存させ、法と教育によって統制している。


            (中略)


 私は悔いる。なぜ私が彼を知る前に、私が彼の評価を始める前に、殺さなかったのかを。

 この国の王は、神聖王国の大いなる敵となる。その確信を持ちながら、既に私には彼を殺す意思がなくなっている。

 彼は私達を最大限以上に使い、最大限以上に報いている。

 彼は、私達、影から影に生きてきた一族を武や魔ではなく、智によって治めている。もう、既に、治めてしまっている。

 彼についていけば、我らは日の光の中で、名誉を持った仕事をし、我らの死を隠すことなく扱い、弔う場所で力を振るうことができるのかもしれない。

 

 これはクーデター発生時の前後に記述された記録であり、これ以降、彼女が神聖帝国への報告書を書くことはなかった。この文書も書き終わった後、報告されるべきだった数々の記録とともに抹消されている。



・アレード=ディザスター


 主人公と身体を入れ替えた人物。

 主人公との転移後は残されたメモのおかげもあってか特に問題もなく人生を終える。

 ハーレムが出来たり、実家を乗っ取ったりとかありましたけど問題なくいきました。


 もともとは大陸最強の剣士で、二十六歳ぐらいまで身体を所持できていれば、魔王ぐらい瞬殺できた人物。

 転移が何をもって行なわれたかはわからないが間違いなく大陸の歴史は変わっていた。



・サラ子さん


 サラマンドラ(仮)でも火精霊でもなく世界を創造したと思われる精霊の一柱。神炎属性。

 作中では主人公を侮辱した男の魂を抜き、転生の輪と呼ばれる輪からも外し、完全消滅させている。

 数千年前の大魔導士による召喚により真の名を知られ、数百年もの間、屈辱を味あわされたことに怒り、解放後は召喚された端から魔導士、魔術師、魔法使いを三千年ぐらい殺していた歴史を持つ、魔法使い殺しの大精霊。

 彼女自身が魔術師を殺したがっているため結構簡単に召喚できる。だからか人界ではかなりの回数召喚されているが召喚した人間は間違いなく瞬殺されているので記録に残っていない。精霊界では有名だったので、岩本さんら上位精霊が主人公との契約にあっさりと応じたのは彼女の存在による。

 主人公に召喚されたときはそのお間抜けな最初の対応に呆れながらもちゃんとした知識を教えたりしているが、真の名前を聞き出すための拘束術式が発動したら殺害する予定だった。理由もなく殺さない、などの善性のようなものは残っている。

 自身と共存しようとする主人公に惹かれるが、その好意が恋に変わって最後はヤンデレ化してしまう。

 主人公殺害後は主人公の魂を取り込み狂精霊化した後、精霊界の奥地に引き篭もってしまうが、主人公を本気で慕っていた火竜王国の国民によって引きずり出された後。殺害される。

 主人公殺害理由は、捨てられたと思った。カッとなってやったが後悔する思考は残ってない。

 ちなみに王女様(武)と主人公の初体験の時には部屋の外で暗い情念を募らせていた。

 三十分ぐらい入室が早ければ立場は入れ替わっていたかもしれない。



・王女様(武)


 国を滅ぼされたり、結ばれたと思った相手には本命がいたりと結構かわいそうな人。

 主人公と肉体関係にあったことは周知の事実だったので主人公死亡後は王位を継承。女王になる。

 実は主人公が避妊をしないままにサカったので息子が生まれているが、主人公が生前言ってた「政治は趣味でやるべきだ」を忘れてなかったため、国が安定するまで頑張ってから、王政を廃止したりしてる。

 引きこもったサラ子さんを殺害したのはこの人。一応、人型兵器の免許は取得済み。


 蛇足だが、主人公がサラ子さんに惹かれていることは理解していたし。初めての時に部屋の外にサラ子さんがいたことはわかっていた。

 わかっててやった。早い者勝ちである。

 主人公が殺害された日に何故一緒に行かなかったのかが生涯の後悔になっている。

 ちなみに、元々王族であるので、性には理解があって、本人は愛人でも妾でも構わなかった。

 描写はされていないがクーデレ。



・岩本さん

 あっぷあっぷしてる主人公を最初は見守ってたけど、主人公の契約方法に精霊の未来を見た後は精霊のための国をつくるってこの人(←注)が決めて、実は一番自分勝手してた。

 当初は主人公が死ぬまでになるべく多くの精霊を召喚してもらい、主人公の契約方法を多くの精霊に知ってもらう予定だったが、ネームガードが発明されてからは毎日の召喚数を増やせるように厨精霊を説得したり、自身の給料を使って他の精霊のためにネームガード料金を払ったりしていたりと主人公をやたらと働かせていた元凶の一人。

 大家族の親父さん。主人公が死んだことを聞かされたときは一人でもサラ子さんを殺そうと決意したが、娘に止められる。が、サラ子さん討伐時に神炎によって機動兵器ごと死亡。

 国から国土開発などでの勲章やら贈り名やら貰っていて。年金だけで大家族を飢えさせない程度には国政に貢献する。



・勇者

 主人公に騙されて無実のダークドラゴンを殺したり、魔王の側近を暗殺したりしてた。

 天馬王国陥落時に魔王に捕まり、なんのエロゲってぐらいに凌辱されている(主人公はこの時点で勇者のことを忘却している)。

 アレードと幼いころに共に魔王を倒した後は結婚する約束(アレードも忘却しているが)をしており、非常に乙女チックな方でした。

 勇者装備を一式揃えていれば凌辱フラグは折れていた、という設定もある。

 ちなみに主人公は語っていなかったが唯一持っていた勇者の剣は戦場跡を探索していた風男君によって回収され、主人公によって召喚媒体にされている。

 後に精神を崩壊させられつつも戦闘力の強い魔王の息子(戦闘力ゴーレム一機分)を三十五人ほど出産。人類滅亡計画に大きく貢献した。



・魔王

 ボス。主人公が怯えてたほど実は強くない。でも無敵の魔王障壁が張れる。

 最強とか言われてて、一時は火竜王国以外の人類国家を全て制圧するも、主人公の方針によって強大な軍事力を持ちつつも(ジークフリート計画は終了済み)領土欲を持っていなかったために静観していた火竜王国に手を伸ばし、機動戦艦百隻、機動兵器三千六百体、戦闘用ゴーレム一万機によって主力の軍と一緒に一瞬で殺害された。

 死因は対サラ子さん用に開発された神をも殺せる光学迷彩ゴーレムによる背後からの一突き。

 人類抹殺理由は、犯したり殺したりが楽しくて国規模でやれるなら好き勝手っていいよねって話。各国の美女や美少女に己の子を産ませ、息子と娘だけで一個連隊にはなる。でも皆、機動戦艦の主砲で蒸発したり、人型兵器に斬殺されたり、複数のゴーレムによってミートペーストになっている。



・角少女

 魔王が犯した某王国の姫の娘。サラ子さんひきこもり後の国政の殆どを一身に支えた。主人公には理想とする国王、父親の影を見ていたらしい。

 主人公に渡した石は魔王が持っていた魔王の魔力によって作製された無数の宝石の一種。無敵障壁のエネルギー源だった。いっぱいあったので魔王は盗られたことに死ぬまで気づかなかった。ついでに息子も娘もいっぱいいるので彼女が逃げ出したことにすら気づいていなかった。石から精霊が召喚されたと聞いたときは彼女も予想外だったためびっくりしたが、悪鬼羅刹のような父親を殺せると確信してからは彼女の認めた主である主人公を唆し、魔王殺害兵器の生産に取り組ませた。

 ちなみに、当初は便所掃除から始まった彼女の歴史は、便所掃除→コピー取り→お茶汲み→門番→衛兵→文官(下級)→肉屋のアルバイト→文官(中級)→肉屋の店長→文官(上級)→秘書課(便所掃除)→秘書課(コピー取り)→秘書課(門番)→秘書課(翻訳係)→秘書課(課長補佐)といった具合である。途中の余計な奴とかはサラ子さんの地味な嫌がらせ。主人公がどうでもよさげに扱っていた様子と彼女に王国内での前科があったために(主人公の)国で悪さしやがって、といういじらしい愛情が感じられる見事な嫌がらせである。

 仕事の評価はどこでも好評。もともと流浪の民の国なので犯罪歴とか誰も気にしない。盗られた人も彼女が謝罪して、ちゃんと稼いだお金で弁償したために快く許している(後ろで主人公がじーっと見ていたからかもしれないが)。

 角はどこででも珍しがられたが、精霊が普通にいる国なので特に問題にはなっていなかった。

 寿命(百六十歳)で死亡する間際にも新しい政策をひとつ出し、それが後に国民の幸福へと繋がっている。


 主人公が死ぬ前にサラ子さんより上に出世できなかったことが彼女が残した唯一の悔いだった。



・美人さん(貧乳)

 最強の魔導士であり魔法使いであり魔術師である。優れた軍師でもある彼女が参戦すれば天馬王国が負けることはなかった。

 人類の希望である勇者のパートナーとなり、世界平和のために邁進するはずだったのだが、なぜか主人公に勧誘され、王国の国政と趣味の魔導研究に生涯を終えるという奇特な人生を送ってしまった人。

 主人公亡き後の召喚は彼女が行なった。(精霊が再召喚されはじめるまでに三年もの月日が経っている。それだけ精霊たちの悲しみと信頼は深かった)

 対魔王兵器設計は彼女が行い。魔王を殺した光学迷彩ゴーレムは彼女の指示で動いた。勇者のサポート役だったことは忘れていなかったらしい。でも囚われた勇者には全く興味を持っていなかったから魔王城で屍骸が発見されるまで忘れていた。ちなみに、ゴーレムの停止キーは主人公死後に最初に開発された人工知能を搭載した後は完全に消去された。

 また、次に女王として即位した王女様(武)に停止キーが教えられることもなかった。

 停止キーが無ければ彼女の王が死ぬことはなかった。

 人間を護衛にすれば彼女の王が死ぬことはなかった。

 原初の精霊の一柱を相手にしたとなれば意味のない仮定に過ぎないが、主人公亡き後は享楽を人生の友として過ごした彼女にとっての唯一の悔いとなっている。



・族長(諜報)

 一族にさえ年齢不詳だが、その生涯を独身で終えた。主人公の方針を真似たのか一族には孤児のみを引き入れ、野心少なきものを自身の後に据え、病没。

 王国の発展、防諜や諜報関連に人生を尽くす。

 死亡する数日前に自身の墓ができる場所を確認し、そこに神宝をあらかじめ埋めていたとか。数百年後の一族が墓の移転のために掘り返すと神宝と手記が見つかったため、一時は騒ぎとなった。

 が、一族の王国での居場所を作った彼女と彼女の国王に対する忠誠が記された手記に敬意が表され、棺と土で隔てられた神宝は、今度は彼女と共に埋められ、二度と掘り返されることはなかった。


 サラ子さん討伐戦の下準備の際に多くの精霊の説得の下準備を率先して行なっている。



・風男

 風の精霊で最初に召喚された青年。精霊の仲では若い方に入る。いろいろな場面で相応の才覚を示し、火竜王国の貿易の総元締めになった。

 隣国に資本投下をしていたシーンがあったが、主人公死後もそれは続けられ。魔王が火竜王国以外の全ての王国を殲滅するまでの間。火竜王国以外の王国が魔王に対して降伏することなく戦うよう、水面下で操っていたりと器用なことをしている。

 作中でも描写は多かったが、サラ子さんが主人公の右手だとすると風男君は主人公の目と耳に近かった。徐々に諜報組織が運用されていき、彼の役目は少なくなっていくが、主人公が与える命令を損なうことなく完璧に遂行していたのは彼ぐらいのものである。

 とはいえ独断専行も多々あったため。彼も好き勝手していた一人。

 彼は資本の力によって他国の残党を用いると魔王の残党を完全に殲滅。情報を扱うことでサラマンドラ討伐戦に参加した後は国内の安定と貿易会社の経営に力を注ぎ、王国暦四百年ごろにひっそりと姿を消している。

 主人公の転生体を見つけたなどの噂が立ったりもしたが真相は知られていない。

 功績を称えて創られた銅像や石像などが貿易会社のロビーや国立美術館に飾ってあったりする。

 美青年。


・水奈、水江(双子ちゃん)

 百年ぐらいは大農場やゴーレム工場などに力を入れ、国内の安定に力を尽くす。

 主人公の死より三年後に再開された王国祭には参加せず、サラマンドラ討伐後に魂が転生の輪へと入っていったことを確認してから参加していたりとそれなりに主人公のことは慕っていた様子。

 頻繁に歌って踊ったりしてたので、水の精霊信者の間での人気は高く、映写機などが開発されると映像媒体の売り上げだけで遊んで暮らせる収入を得る。

 また王国史を書き残すなど文化面での貢献度は高く、文化面で国民初の勲章を貰っている。

 副収入だけで暮らせるような二人だったが、主人公に任された仕事である農場の経営を譲ることはなく、任されていた東の街の政務を怠ることなく、国民に多彩な活躍を見せた。


 王国暦246年に水江は幹夫と結婚し、水と木の両属性を持つ子を何人か残した。彼らや彼らの子も王国の政務に携わり、サラマンドラ討伐戦で大きな傷を残した精霊界復興に大きな功績を残している。

 東の街の政務を主人公より託された水奈は結婚もせず、子も残さず、王国暦四百年ほどまで安定した政務を続けたあと、後任を定め、ひっそりと姿を消した。風男の失踪と時期を同じくしていたことから彼となんらかの関係があることが噂されたが真相はわかっていない。

 ただ、最初に主人公より彼女が任された農地のみが王国暦において、後に一度だけ起きた凶作にも関わらず、普段の年と変わらない収穫量が取れたことから、今もどこかで王国を見守っているのではないかと囁かれるも失踪以降、彼女の姿を見たものは誰もいない。


 美女組→アイドル時のみ少女体



・王女様(幼)

 元精霊王国王女。幾人も姉がいたが、全て性病や過度のSMプレイで死んでいたり。兄の多くがミンチになっていたりと家族の多くを失っている。

 対魔王戦争やサラマンドラ討伐戦の際に機動戦艦の艦長として働いた。また多くの兵器を作り出すなど軍事面での貢献度は意外に高い。

 が、彼女の功績は大規模結界や街づくりの方面での方が国民には知られている。

 主人公亡き後は国内の都市が作られることは余りなかったが、ジークフリート計画より数十年後に起こった人口増大の際に以前召喚していた水の神霊の協力を仰ぎ、大都市建設計画の陣頭指揮を執るなど目覚しい活躍を遂げた。

 主人公が死んだときは悲しんだし、落ち込んだりもしたが。それ以上に主人公に対する怒りと悔しさの方が大きく、主人公死後に最も威勢がよかったのは彼女ぐらいのものだった。

 女王に即位した王女様(武)や角少女は彼女に無理矢理働かされる形で以後の活力を取り戻している。


 王の器を見極める、と言った彼女の宣言は嘘ではなかった。正しく主人公が生きていたならば、その器は内側から砕かれていた可能性もある。


 彼女だけは他の人間と違い悔いよりも怒りの方が大きく。それを表す意味で、王政から民主制に以降してから最初の国家元首の座に座り、その怒りを発散するように国と民の力を増しながらも教育と法で統制し、絶妙なバランスの元、手綱を上手く取り続けた。

 七十歳まで生き、後進を何百人と育てた。死亡する際には主人公の墓の近くに墓を希望し、国家への貢献から許されている。

 死亡時に残した言葉は、「馬鹿、叱ってやるから待っていろ」

 一般に転生が何年懸かるかは解明されていないが、優れた魔導士でもあった彼女の言葉からして、王の魂は未だ天の下にあるとされ、彼女の死を見取った多くの精霊たちが空を見上げ、死を惜しんだ。




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