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森の狼  作者: 陸猫
9/9

届かない遠吠え

届かない届かない


空へ空へと吸われてく

「狼」の遠吠えが聞こえました


狩をするための遠吠えでした


狼はよろめきながら立ち上がりました


狼は兎の群に向かって走りました


兎の群を沢山の狼たちが追い詰めていました


その真ん中には黒い兎


首に紐の後


狼は「狼」の前に立ちはだかりました


狼は言いました


「これは俺の獲物だ」


「狼」は言いました


「そこを退かねば八つ裂きにしてくれる」


「狼」は狼に襲いかかりました


狼は包帯をビリビリに咲かれても自慢の尻尾をかじられようとも


戦い


守り


攻撃し


敗れました


狼の目の前に広がる黒い毛が赤くそまる光景


狼は最後の力で「獲物」を奪い返し


食べました


「仲間」の屍と「獲物」の骨の上に狼は倒れました


狼はゆっくりゆっくり目を閉じていきます


狼は夢を見ました


それはそれは長い…悪夢を


こうして


狼は


子兎を食べる事ができました


食べる幸せ


奪う事


有り難うとごめんなさい


そのどちらも当てはまらない


命のループのたった二匹だけでは生まれなかった物語


狼がいて子兎がいて


ふかーい森で狼に食べられた者たち


ふかーい森の先祖様


今回の「主役」は狼と黒兎


次回の「主役」は狼一人


黒兎はお月様に引っ越しちゃうかもしれないね


狼だから


兎だから


じゃない


草を食べる狼がいたっていい


肉を食べる草があっていい


光合成をする兎だっているかもしれない


これは


そんな広い広い世界の


二つで一つの物語


初めまして 私はノキムといいます


陸猫と身体は同じでも性格がちがいます


さてさて今回のお話は次のお話の序章


一つの話は次の話へ次の話へと繋がってゆきます


次のお話は「七色の奇跡」


別名「明日国物語」


いつの日かまたお会いしましょう

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