ナナキ
七つ鳴いた狼は
同じ夜に八を鳴く
朝です
子兎は朝ご飯を食べて元気いっぱい
でも狼は怪我が治ってません
これは「ちゃんす」だと子兎は思いました
紐をかみちぎろうとしました
その時狼は目を開けて仕舞いました
水を溢しながら言いました
「逃げる前に食べてやる!」
子兎は驚いて後ろに跳び跳ねました
子兎は「柱」に頭をぶつけて気を失ってしまいました
狼は紐を更に丈夫な物にしました
狼は兎の群の元へ行きました
狼は言いました
「長老をだせ!食べはしない!」
そう言いました
長老の兎が言いました
「わしになんの用かな?」
狼は言いました
「きさまらは怪我をしたらどうする!?」
長老は言いました
「彼処に草が生えておろう?あの草は刻んで塗ると効果があるんじゃ、ただしあくまでも手足を生やしたり出来ん「転ぶ」や「切り傷」なら治る。しかしそんな事を聞いて何になる?」
狼はその草を抱えて帰りました
刻んで刻んで
子兎の頭に塗りました
狼の身体はもうボロボロでした
狼の足には包帯が巻いてありました
不器用に巻いてありました
狼は疲れてその場で寝てしまいました
一晩の時と朝が過ぎ夜になりました
八が流れたその闇は
光が清く写し出す




