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リリ「ぎゃああああああああああああ変態だああああああああああああ!!!」

以下、回想になります。

◆◆◆

ワープポイントの中

……さて、どこに行こうかな。ワープポイントの中は時間が止まった世界なのだ。だから俺がここに1時間いたとしても外の時間は変わらない。当然だとは思うが俺の時間も変わらないから100年この場所にいたとしても、俺は今の俺の状態が保たれるのだ。

 ワウフの村は……だめだ。アデルの国は……かっこいい別れ方をしてきたからまた今度にしよう。うーんどうしたものか……

「とりあえず飯にしよう、そういえばガララさんが作ってくれたサンドイッチをこの空間にしまっておいたんだーってあれ?」


サンドイッチがない! 

あれあれ? おかしいな? 確かにここにしまっておいたんだけどなぁ。あれ、そういえば俺、何か忘れている気が……


『回想』

【ワウフの村の集会場】

「おいしい!」「ご飯を食べたのいつぶりかな?」「えーと2日ぶり?」「こら! そんなに早く食べたら喉に詰まらせるでしょ!」「もっと頂戴!」

合計30個の内、俺の分を除いた28個は14人の子どもたち全員の口の中にしっかりと納まった。


【ワープポイントの中】

「うぁーここなんだ?」

「広―い!」

「こらこら、全員ちゃんと手をつないで! はぐれないようにね!」

「はーい!」


【モモカの家】

「もちろん授業料は出す」

そういって俺は魔王討伐をしたときの俺の取り分3億カンをモモカに渡した。

「え、こんなに? アラタ、13人教育するのに対して、これじゃあ私もらいすぎだよ。おつりいる?」


(……そして今、俺の分のサンドイッチが足りない状況。もしかして)


「この中に一人取り残された子がいる!?」



ここからが本編です!


(もしかして……一人はぐれた?)

俺はふと我に返る。そういえばワウフの村にいた時は子どもたちは14人いた。そして彼らにサンドイッチを二個ずつ分け与えたんだ。

しかしモモカは言っていた。「え、こんなに? アラタ、13人教育するのに対して、これじゃあ私もらいすぎだよ。おつりいる?」その時は何も不思議に思わなかった。だがしかし、今俺は困惑している。

ワープポイントの中では子どもたちへ「こらこら、全員ちゃんと手をつないで! はぐれないようにね!」といった。そして皆がそれに従ってくれたと思っていた。だがしかし、1人それを守らなかった奴がいる。その証拠に俺が今食べようとしたサンドイッチをワープポイントの中に収納していたのだが、それがなくなってしまった。このワープポイントの中では自分から動かない限り、物体は動かない。動くのであれば、それはそこに誰かがいるということだ。

(……誰が迷い込んだんだろう)

俺はワープポイントの中を見渡す。ワープポイントは床が黄色をしていてそれがずっと続いている。俺はこの世界と世界のはざまに迷いこんでしまった子を探す必要がある。しかしただ単純に歩き回って探しては途方に暮れてしまうだろう。一応外の世界とは時間帯が異なるので、俺がたとえ10年の時をこのワープポイントの中で探したとしても外の時間帯は1秒たりとも変わらない。つまり見つかるまで探すという事は物理的にはできるのだが……

(俺が見つけるまでの長い時間、出会えなかったら子どもの精神はきっとおかしくなってしまうだろう。一刻も早く探さなければ)

そう思い俺は決意した。

(この魔術は使いたくなかったんだが……仕方がない)


『ウサミーミ』

この魔術は感知スキルを向上させるものである。半径5kmの物音を瞬時に感知することができる超優れモノなのだ。


しかし、その代償として俺は……


ひょこ

「う、うさみみが生えてくるんだぴょん! そして語尾がぴょんってなるんだぴょん! そしてかわいいメイド服を着れるんだぴょん! ちなみにこの魔術は24時間継続するんだぴょん! ぴょん! ぴょん!」


これはサエキの心の中

(はい、皆様。ご想像してください。

俺はサエキ、25歳になりました、いい大人です。

そして先日、魔王を倒しました、ジュウマンジ大陸全土から表彰されました。伝説の勇者です。超絶かっこいい勇者です。


はい、皆様。再びご想像を……。

うさ耳が生えました。そして語尾がぴょんってなりました。

この魔術は耳がよくなる代わりに、ぴょんぴょん言って、さらにはうさ耳がつきます。


その姿はそう! うさみみメイド服を着たマッスルボディビルダー!

おえええええええええ、ってなりますよね!)


「さあ、こどもを探すぴょん!」

(うさ耳メイド服を着たマッスルボディビルダー……ああ、自分で言ってるのも恥ずかしい!)

俺は耳を澄ませる、すると。


「が……う……」


「……ぴょん! 反応あり! 向こうだぴょんね!」

おれ(変態)は急いで人間の声が聞こえた方向へ進んでいく。


み、みつけた! 女の子だ! なんか不安そうな顔をしている、早く助けないと!

「君! ここで何をしているんだぴょん!」


「え?……キャああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!変態だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

もう一度想像してみてほしい。

俺は今うさ耳メイド服を着たボディビルダーのような恰好をしており、ぴょんぴょんと語尾を付けるなんともかわいらしくも……


「ぎゃああああああああああああ変態! 世界の混沌! 人間の心理! 宇宙の神秘! それぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


これが俺とリリとの出会いだった。


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