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【詩集】Shangri-La

We realize it might be a big trap in summer

作者: 野鶴善明


 仕組まれた罠

 透明なアクリルボードに

 隔てられた夏

 叩いても

 叫んでも

 声は届かない


 慣れるべきではないことに

 すこしずつ慣れてゆく

 焦げつく熱気

 肌を刺す陽射し

 頰を流れる汗

 マスクの息苦しさは

 漠然とした不安に等しく


 仕組まれた罠のなかで

 人は生きるしかないのなら

 心のなかで詫びながら

 踏み絵を踏まずには

 生きられないのなら

 今のわたしにできることは

 希望の灯を絶やさないこと

 未来はなくても

 希望だけがあればいい


 閉じ込められた夏に

 憂鬱にまどろむ夢の

 肩を叩いて

 起きていなさい

 目覚めていなさいと

 語りかける


 このまま

 永遠の悪夢の眠りに

 ついてしまわないように

 このまま

 心を

 売り渡してしまわないように


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