表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

意味が分かると怖い話1【引きこもり】400字以内

作者: 雨間一晴

「ご飯、置いておくからね……」


 ドアの前に木製のトレーが置かれた。お皿が二つ乗っている。おにぎりが四つ、山盛りの唐揚げ二十個に、遠慮がちに添えられたブロッコリー。


 母親が階段から降りると、部屋の中から出る事なく、男が部屋にトレーを持ち込んだ。


 しばらくして、母親がトレーを回収しに行く。


「あら、今日はお腹減ってなかったのかしら?でも珍しくブロッコリー食べてくれたのね、ありがとう」


「……」


 いつものようにドアから返事は無く、唐揚げが半分ほど残されていた。





「あら、今日は何も食べてないわね……」


 それから一週間後の事である。突然一日中、息子が食事に手を付けない事を心配して、母親はドアをノックした。反応がない。


「ご飯食べてないけど、大丈夫?ごめん、心配だから少し入るわよ、怒らないでちょうだいね……」


 室内で息子は死んでいた。窓が空いているが酷い臭いだ。


 検死した結果、腐敗の状況から死後一週間と判断された。

意味が分かると怖い話の答え【引きこもり】


死体が発見された時、死後一週間後である。


死体として発見される前日まで、普通に食事は無くなっていた……




息子以外が食べていた。


という話でした。


息子を殺した犯人なのか、人以外の存在なのかは想像にお任せしますが、死体と一緒に6日間一緒に過ごす理由は何だったんでしょうね……


それほど、ご飯が美味しかったのか。死体が腐敗する前にドアを開けたら殺されていたのか、謎の多い話です。


自分からドア等、物理的な物を動かさない制約のある怪異な人外存在なのか……


向こうからドアを開けるのを待ち、いつ気づくのかを楽しみにしてた快楽殺人鬼なのか……


一体、母親は何に、ご飯を与えていたのでしょうね……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] さくっと読めてちゃんとゾッとしました。 母の愛。唐揚げ20個にもゾッとしました。
[良い点] 短い文章ですが、分かりやすく風景がイメージできました。 [気になる点] 死んだ息子の代わりに食事をとっていたのは、怪異か人か・・・・想像が膨らみます。
2019/11/13 13:59 退会済み
管理
[良い点] 読みやすい文章ですね。 [気になる点] 「男が部屋にトレーを持ち込んだ。」男とわかってしまうと少しつまらない気がします。伸びてきた手が部屋にトレーを持ち込んだら性別不明で気持ち悪いかなとか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ