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9.南国都市の異世界トカゲと幼女

私はジロ。異世界で目が覚めたらトカゲで、4つ足で歩き続けていました。あと、ここはどうやら常夏のようです。カラッと熱いです。熱帯地方でしょうか?


サンダル履きの人が沢山います。商業都市なのかな。にぎわっています。あ、屋台のおっちゃんが肉団子を放り投げてくれました。むぐむぐ。ごちそうさま!ありがとう。


こんどは、果物屋のおっかさんが、笑顔でリンゴのようなものをくれました。シャクシャク…。ごちそうさま!ありがとう。トカゲにやさしい街なのでしょうか。



やや!? ムチとナイフ、背負いかごを持った、猛獣ハンター?みたいな奴が現れた。


「ギャハハハハハ! おめえを捕まえて貴族に売ってやる。おめえはペットになるんだ!!」


つかまってたまるか! 逃げないと。人通りが多い方へ行きたかったけど、追いかけられて人気がない場所へ追いつめられてしまった。


「ギャハハハハハ! 観念しな!!」


鎖ムチを放ってきた。私はジャンプしてどうにか避けた。ズギャン!! ボゴン!! 壁に大穴が開いた。ハンマーみたいな威力だ! 当たったら酷いことになりそうだ。


「ギャハハハハハ! どこ見てんだァ!」

ムチに気を取られていたら、投げナイフが背中に刺さった。ザクッ。体に痛みが走る。一瞬目の前が赤黒くなる。死の不安だ。血がこぼれる。ズキン、ズキンと痛む。めまいがする。震えとしびれが…。


「ギャハハハハハ! 麻痺毒を塗ったナイフだァ。終わりだァアギャハハハハハ!」


その時、声が聞こえた。

「おいトカゲ、こっちだ!」地面からぽっかり顔を出した幼女が手招きしている。


必死に逃げようとした。その瞬間私は、光学迷彩のスキルを使用することができるようになった。


「ギャハハハハハ! どこだトカゲ!?」



私は、幼女、マリーの出てきた穴の中に逃げおおせた。毒消しポーションを貰い元気になった。ありがとう!


「気にすんなよ。スラムの皆は、あの野郎が嫌いなんだ。助かってよかったな」

マリーはスコップを担ぎながら泥だらけの笑顔で言った。


私は、マリーやスラムの住人に可愛がられ、下水のネズミなどを食べて暮らした。そうしたところ、図体がものすごく大きくなってしまった。


その後、成長したマリーは私に騎乗し幾多の戦乱を乗り越え、怪獣王女として新たな国に君臨したのだった。



南国都市の異世界トカゲと幼女 :おわり


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