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1.目が覚めたらトカゲになってたので冒険者ギルドに行ってみた

始めまして。これの前は短編1つ書いただけの作者です。どんな話をどうやって書けばいいのか試行錯誤してもいます。文章力は後半の話の方が多少向上してると思います。各話に関連はない(主人公も違う)ので、なんでしたら最新話→1話ずつ戻って読む、でも特に問題はないです。

俺は山田ジロ(20)。異世界で目が覚めたら、トカゲになっていた。

女神ナブシ様に異世界へ転移させられたんだった。


俺は冒険者ギルドにやって来た。何か俺でも出来る依頼を受けよう。


しかし受付嬢とのトラブルが発生した。

受付嬢「あなたモンスターですよね」


「違う! 俺はただのトカゲだ」


受付嬢「いいえトカゲは、モンスターです。今そう決まりました!」


何だよそりゃ。俺は急に不安に襲われた。閉めたドアの鍵をすぐ後で何度も確かめずにはいられない、みたいな変な不安に。


それはそれとして俺は受付嬢に精一杯言い返してみた。

「何言ってるのかわからねえよ!」


受付嬢は立ち上がって大声を出した「あのトカゲを捕まえて! 体から魔石をえぐり出すのよ!」


ギルド内の冒険者達が得物を手に手に立ち上がった。何故か出刃包丁を持ってる奴もいた。悪夢を見ているようだ。


「トカゲの体ん中に魔石なんて入ってねえよ! 多分‥」俺は焦って逃げ出した。冒険者ギルドの外へ。


慌てていた。どこをどう走ったか覚えてない。「ハアハア‥」人里離れた所まで辿り着いたようだ。俺は息を切らしていた。「もう追ってこないよな」


「見つけた!」あの受付嬢だった。なんてしつこい奴だ。奴は出刃包丁を持っていた。


「俺の体の中に魔石なんて入ってねえよ!」俺は叫んだ。


「知ってる。私はトカゲが嫌いなだけ。昔酷い目にあったの」受付嬢は俺を睨みつつ、不気味に笑いながらにじり寄って来た。


「俺に関係ねえじゃん。そんな理不尽な!」


「問答無用! これで終わりよ! 身体強化魔法Lv10発動! 死ねねぇぇーーー!」ズガン! 地面に大穴が開いた。俺はどうにか出刃包丁を避けた。


「うわぁぁぁぁーーー!」受付嬢は出刃包丁を乱れ打ちした。ズガズカズガズカ!


俺は、震えながら避けて避けて避けた! 苦しい。俺は必死だった。涙で目の前がよく見えない。目がしみて痛い。パニックになっていたかもしれない。目の前が真っ白になった。体中が震える。


気が付くと俺は走っていた。恐ろしい受付嬢は居なくなっていた。俺は出刃包丁を避け続けた後、意識は無くした後もそのまま走って逃げていたようだ。





「おめでとう。魔族の国へようこそ。ここまで来れば、あなたはもう安全です」甲冑を身に着けた門番のような奴が現れた。笑顔だ。


「但し! 通行料として金貨5枚を払えなければここを通すわけにはいきません!」急に睨みつけられた。


俺は金貨5枚を払えなかった。


そんなわけで、俺は借金奴隷になって、屋台から始めたトカゲ釜めし屋を大きくしていったのさ。もうあれから何十年も経ったんだよなぁ。


「ママ、トカゲ爺ちゃんがまた釜めし屋を始めた時の話をしてるよ。出刃包丁って何? ショートソードか何かかな」


「しっ! 爺ちゃんの異世界の話とごっちゃになってるのよ。話し始めると長いから、そっとしておきましょう」


最近娘や孫は、めんどくさいのか、俺の話をあまりじっくり聞いてくれない。ちょっと残念だ。


楽しかったり苦しかったり色々あったが、それでも毎日は何となく続いてゆく。




目が覚めたらトカゲになってたので冒険者ギルドに行ってみた: おわり。




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