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ルー初めてのクリスマス♫

何とか間に合ったーー!!


ルーファスが本編にはまったく出て来てないですが!


番外編という事で出してみました!

ルーファスと出会って初めての冬


レイツビアにはなんて事ない日だったが

同居人のマリーは朝からえっさほいさと何やら慌ただしく動いている。


「マリー朝から何をしておるのだ?」

「うー?」


レイツビアはルーファスを抱っこして

さっきから動きまわっているマリーに話しかけた。


「何って今日は聖神祭だよ!夜は村で祭りがあるからその時用の料理を準備してるんだよ!!」


「聖神祭?何だそれは?」


「アンタ!聖神祭も知らないのかい!?本当に何処から来たのか…聖神祭ってのはね、冬の神様である聖神様に今年の冬も子供達が無事に過ごせるようにってお祈りするお祭りさね。」


マリーは呆れた表情でレイツビアを見ながら聖神祭について教えてくれる


「ほう、そのような祭りがあるのか!それならばルーファスの健康もしっかりと祈ってやらねばな!」


「な!」


抱っこされたままレイツビアの言葉を真似るようにルーファスもにこにこと話す


「そうゆう事だよ!レイあんたも手伝いな!」


「それなら手伝おう。ルーファスのおんぶ紐を持ってくるから待っておれ!」


「家から出ないんだからルーはリビングで遊ばせてやりな!ずっとおんぶしてたら運動できないだろ?

それこそ健康に悪いからね!!」


「そ、そうか…」


マリーから健康に悪いと言われリビングにそっとルーファスを置くレイツビア

竜王族からしたら運動しないだけで健康に悪いなどありえない為いつでもおんぶして出歩いていたレイツビアだがこれからは毎日運動させようと心に決めた。


「あーー!」


降ろされた事にルーファスは不満そうに声をあげる。


「くっ!ルーファスこれもお主の為なのだ!」


降ろしたルーファスから抱っこをせがまれ苦渋の表情のレイツビアただの親バカである。


「なーに言ってんだい!ルーもわがまま言うと聖神様から贈り物もらえないよ?」


「なにっ!?」


マリーの言葉に目をくわっと開いて振り返るレイツビア

ルーファスはまだ言葉が分かっていない為キョトンとしているだけだ


「何でアンタが反応するだい…」


「そんな事はどうでも良い!ルーファスが贈り物を貰えぬとはどう言う事だ!!」


「あぁ、それはね、聖神様はいい子にだけ祝福を下さるって言う言い伝えがあるんだよ。」


「そうか!それならルーファスほど贈り物を貰うのに相応しい子はおらぬな!!」


何故かドヤ顔でマリーに言い張るレイツビア


「はぁーアンタみたいなのを親バカって言うんだよ……」


呆れ顔でマリーはキッチンに戻る


「レイツビア!さっさと手伝っとくれ!」


「分かっておる!ルーファスしばらくの間じゃココで遊んでおれ」


レイツビアはルーファスのお気に入りであるトカゲのぬいぐるみを渡しマリーの元へ向かった。


それからマリーに色々と言われながらもレイツビアは黙々と料理を手伝った。


「ふぅーこんなもんかね?助かったよ!!

結構時間が経っちまったけどレイのおかけで祭りには間に合うよ!!」


並べた料理を満足そうに見てマリーは言った


「そういえば、レイは聖神様を知らなかったんだろ?ならルーに贈り物を用意してないんじゃないかい?」


「…贈り物?我ならルーファスにか?贈り物は聖神様とやらがくれるのであろう?」


「いやだねーアンタ聖神様からの贈り物っていうのはこの冬を元気でこせますようにっていう言わば厄払い的なやつだよ!贈り物はその子の親が個人個人で渡すのさ!」


「な、な、な、何故それを先に言わんっ!!!!!

我はそのようなもの用意しておらぬぞ!!」


レイツビアはマリーに掴みかかる勢いで迫った。


「いや、アタシもレイが聖神祭知らないなんて知らなかったからね…用意してるだろうって思ってたのさ

まぁルーはまだ小さいから贈り物なんて無くっても平気さね!」


マリーは笑いながらレイツビアを励ました


「我は贈り物1つ用意できぬような軟弱者では無いわ!すぐ帰ってくる!その間ルーファスを頼んだぞ!」


「えっ?ちょっとレイあんた何処行くんだい!?」


「うー?」


マリーの言葉を無視して村の外へ出て行ったレイツビア


残されたマリーとルーファスは開けられた扉をぽかんと見つめた。



(健康を願うならアレが良かろうルーファスにはまだ早いかもしれぬが少しなら大丈夫じゃろて)


村の外へ出たレイツビアは竜体に戻り空高く飛び去った



「本当にレイは何処に行ったのかねー?まさか森に入った何てないよね?」


「うー?」


「んーあの子は本当に怪しいんだけどあの山からルーを拾って村まで降りてきたらしいから大丈夫かね。」


「あいー」


マリーの言葉にルーファスは返事をするかのように声をあげる


バンっ!


「ルーファス、マリー帰ったぞ!!!」


そこへレイツビアが帰ってきた


「アンタ何処行ってたんだい?いきなり飛び出してびっくりするじゃないか!」


「ルーファスの贈り物を取ってきたのだ!ちょうど良い物が見つかったぞ!」


「へー何だい贈り物を探してたのかい!どんなの持ってきたんだい?」


贈り物と聞いてマリーは興味深そうにレイツビアに近づいた


「氷糖星だ、糖木という甘い木があって冬になると凍るんだがその木が凍ると星の形をした氷柱ができる。

木の樹脂が凍るからこの氷柱も甘く栄養が豊富なのだ!健康を願うなら栄養が高くこの時期でしか取れない氷糖星は贈り物にぴったりだろう!」



「へーそんなのがあるんだねーアタシは知らなかったよ!だけど氷ならすぐ食べた方がいいんじゃないかい?溶けたらどうしようもないよ!」


「そうだな!ルーファス我からの贈り物だ!この冬も元気に育つのだぞ!!」


「あいー!」


レイツビアから贈り物を貰って分かっているのかいないのか元気に返事を返すルーファス


けれどマリーもルーファスも知らなかった


レイツビアが持ってきた氷糖星

別名、生命の氷とも呼ばれる魔力を含んだ氷だった

糖木とレイツビアは呼んだがそれも人からは生命樹と崇められ、人が入る事すら困難な土地に生えている一本の大きな木である。


その木は魔力に溢れており

その樹液が1つ雫あればどんな状態異常さえも立ち所に直せる伝説級の木だ


ただ人が入る事すら困難な土地である事から

冒険者達の中では手に入れられれば巨万の富を約束されるSランクの素材であった。


そんな事は知らない3人は…


「あら!本当に甘いんだね!しかも身体が軽くなった気がするよ!!」


「余り食べすぎると太るぞ、ルーもこれは冷たいから身体を冷やしてしまう、ちょっとだけだからな」


「ぶー!」


「ぶーしない!」


そんなやりとりをしながら聖神祭が始まる前に3人で仲良く食べたとさ……



ここまで読んで下さりありがとうございました。


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