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プレゼント

明けましておめでとうございます。

駅からほど近いモール街を歩く

クリスマスの空気に浮かされた街は喧騒だらけで

誰も俺達なんて気にしてない

…そう思ってないと、恥ずかしくて死にそう

俺はその原因たる、右手を見る

「はぐれちゃうから」

そんな事を言ってユウキは俺の手を握った

それが、言葉通りなのは分かってる


それでも、他から見ればそんな事は分からなくて、まるで恋人のように思われてるだろう

違うんですよなんて言って回った所で、なんの解決にもなりはしない

だから、黙ってそのまま歩いた


…こんだけ言い訳しないと手すら繋げないとか、マジヘタレ過ぎて泣きたい。


隣を歩くユウキに聞いてみる

「そういや、プレゼントって何が欲しいの?」

真実の愛だの、かけがえのない幸せだの金で解決出来ない物以外なら大体買ってあげられる。


何度も言うようだけど、俺の金じゃない

「うーん…考えてみたら特に無いかも?」

「そっかー思いつかないか」

俺も、今何欲しいと言われたら正直困る。

いつからか、何となく手に入る物と

そうでない物の分別が付くようになって

大抵欲しいと望むのは後者なのだ。

そんな俺を見て、ユウキは思い付いたように

「じゃあお互いバラバラにプレゼント探してくるっていうのは?」

「別に欲しい物じゃなくてもお互い様ってことで」


悪くない提案だと思う

お互い様なら、多少ハードルは下がった気がする。

「ユウキがそれで良いなら、そうしようか」

「じゃあ決まり」

「待ち合わせはここね」

丁度、俺達はモールの真ん中位に位置する公園の前にいた。

俺は財布から現金を渡す

取り敢えず何を買ってくるにしても10万円位あれば間違えなく足りるだろう。

「じゃあ、また後でね?」

そう言うとユウキは走り出した。

ユウキを見送った俺は、公園のベンチに腰掛ける

取り敢えず一息ついて、どうしようかと考える


いくらお互い様といえ、余りにも的外れな物を送るのは気が引ける


プレゼントの定番と言うと、ブランド物?宝石?あとは指輪とかネックレスとかの貴金属、ぱっと思いつくのはこんな所だ。


しかし、どれもピンと来ない。

そもそも、ブランド物や宝石なんかが価値があると思えるのはそれが高級とか、良いものだとかの共通認識が存在するからだ。

ユウキから見てしまえば、高級ブランドのバッグもその辺のおばちゃんが持ってるエコバッグも大差ないだろう。

そもそも、バッグ入れるほど物を持ち歩いていない。


そして、指輪は言うまでもなく却下だ

そんなもの喜々としてプレゼント出来るなら、こんなに悩みはしない。


洋服や下着は必要だから選べただけの話で、ユウキが何をあげたら喜ぶのか見当もつかない。


取り敢えず、デパートに入るとしよう

何かしらっぽい物が有るだろ


書いてて気が付いたのですが、チアキの外見を一度も描写していない。

読んでいる皆様はどんなイメージを抱いているのか

私気になります!

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