自由気ままな最強パーティ ミークside
私はハッキリ言って佑が好き、なんだと思う。
私は学園での成績もよかったし、魔法適性値も異常に高く誰からもうらやまれる存在のはずだった。
だが、学園のみんなは嫉妬からくる憎悪で私を虐めていた。要するに私は凄すぎたのだ。
だけどそんな私と仲良くしてくれたのだ。あの幼馴染は。
おかげで私は今があるのだ。
「佑く~ん。手伝って~。」
今してるのは、荷造りだ。佑くんと冒険をしてお金持ちになって豪遊したいから、
絶賛引きこもりをしている幼馴染を独り立ちさせるという口実で2人で旅をしたいのだ。
両親も佑くんのご両親からも許可をもらった。
えっへへ、佑くんと2人であんなことこんなことを・・・えっへへ。
「あれ。寝てるのかな?」
寝てるのなら私は大歓迎だ!寝顔が拝めるわ。うへへ。
うわ。きったな!この部屋に来るたびに私、佑くんに言っているだろう言葉を言った。
「うわっ!きたなっ。相変わらず片付けできないんだからぁ。ほら、起きて?」
やはり、佑くんは起きてくれない。強硬手段にでるまでよ!
「あぁ・・・俺の、俺の布団がぁ・・・返せよ!てか、朝からなんなんだよ?!」
やっぱり佑くんは引きこもりっぷりを発動している。はぁ、まったく
「今、荷造りしてるとこなんだよ?それ手伝って、って呼びに来たの。」
あ、佑くんが最低なこと考えてる顔してるわ!
たぶんだけど、あいつ引っ越すんだな?静かな朝が迎えられる!やったぜ。
みたいなこと考えているんだろうなぁ。一応注意してあげるわ。
「今、最低なこと考えてるわね?わっかりやす。ほら佑くんの分も、荷造りしたわよ?」
「は?俺の分?なんで?」
私と2人で冒険しようなんて恥ずかしくて言えるわけがない。
だから私は、できるだけなんでもないことのように不敵に微笑んで。
「一緒に、冒険してお金持ちになろうよ!」
「あ。あぁ」
あはっ。釣れたわ!やったわ。これで、2人でイチャイチャ・・・冒険できるわ。えへへ。
私は、そそくさと部屋から出て行った。外で待っていると。ゴロゴロガッシャーンと
なんか変な音がしている。でもあの佑くんだからすぐ来てくれるはず。
「ミーク!ちょっと待ってろ!すぐ行くから!」
「ゆっくりでいいよ~!」
ほら。私ってばすごいわ!佑くんのことなんでもわかってるわ。えへへ。
私たちの自由気ままな冒険が始まった瞬間だった。