第4話 おっぱい
「はわわ・・・はうっ・・!?」
「えっ・・・えぇぇぇーーー!?」
僕が生まれて二十年ちょっと。
僕の人生の中でこれまで一度も女の子・・おぱっ・・・おぱっ・・・おぅっぱいを触った経験なんてなかった!
年齢的には風俗も行けるのでお金さえ払えば触ることもできたけど、怖くてそんなことできなかった。
だから、この手に伝わる感触が・・・柔らかさが・・・温かさが、本物と比べてどうかんなて分からなかった。
だけど・・・だけど・・・これは・・・これはあああああああ良いいいいいいいいいいい!!
しかもおっぱいの感触だけではない!!
ぼっ・・・僕のすぐ近くには美少女がいる!
その美少女からは、すっごく良い女の子の匂いがするのだ!
こんなことはいままで他のゲームではありえなかった!
たとえここまで近づいても・・・いや、そもそも他のゲームではここまで近づくこともできなったけど、こういった女の子の匂いを感じ取ることができるゲームはないし、もし今までにそんなゲームがあったら絶対に大騒ぎになる!
鼻息が荒くなって自分の体が興奮してるのが嫌でも分かる。
まるでAVに出てくる童貞役みたいな感じになっていたが心を落ち着かせることができない。
思考が止まる。
「へ・・・変態っ~~!!」
「いや・・・ちょ、ちょっと待って!!」
おっぱいを揉まれていた女の子は顔を真っ赤にしながら大声を上げて涙目で逃げていった。
そしてその光景を見ていた周囲の女の子達も早足で全員逃げていった。
「これは・・・違うんです!!ふら付いてよろけてしまった事故なんです!誤解なんですよ!!」
だが、誰も僕の声を聞いてくれる人はいなかった。
そして僕の周りにいた女の子は誰一人いなくなっていた。
「ああ・・・どうしようどうしようどうしよう!!」
僕はとんでもないことをしてしまったのだ・・・今の状況がとても怖い怖い怖い。
これから僕はどうなってしまうのだろうか。
そして、僕は無我夢中になって逃げるようにゲーム終了ボタンを押す。
男は目を覚ました。
目の前の光景はいつもの自分の部屋。
ゲームを終わり現実世界に帰ってきたのだ。
男はバクバクと大きく鼓動する心臓を落ち着かせようと息を整える。
男は今まで起こった事を落ち着いて整理する。
あれは夢だったのだろうかと自分のテントに目を配らせながら考える。
そして男はしばらく考えることを止めて逃げるように眠りに入った。
男が目を覚ましたのは夕方だった。
重たい体を起き上がらせて思い出す。
手にはまだあの時の感触が残っているかのように思った。