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夏生詩集2

湿った風が吹く

作者: 夏生

ちょっと挟むと

じっとりして

滴がこぼれる


湿った風が吹く


肌寒くて暗くて

滅滅と音がする


それが美徳

そこが極み


偉い誰かは言った


深みと重み

じっとりしみていく


そんなもの

はっ!と飛ばして

さあ、進みましょう


太平洋から

さっぱり風が

大きく吹いた


表面はさっぱり

すっかり小綺麗に

なった

裏、奥底は

じっとりして

滅滅と音がする


それが美徳

そこが極み


滅滅に侵食されて

朽ちそうになるのも

美しいと漏らす


さっぱり風を

重い扉ではねつけて

ここへ入るべからず、の

御札を貼りつけた


ちょっと挟むと

じっとりして滴がこぼれる

この国は


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