#2
ハマナスの花が咲き乱れる、大きな湖の畔で、私たちは再会した。
「遅かったじゃない。」
そう言った彼女の口調には、まだ少し幼さが残っていて、私は安心した。
見た目はとても大人びていたから、急に大人になっていたらどうしよう、と思っていのだ。彼女の成長は喜ばしいが、無邪気な彼女のを見られなくなってしまうのは何だか寂しい。
「悪い、道に迷った。」
私はそうごまかした。
手にはケータイを握っいて、Googleマップが今も私たちはの居場所を示している。
「そんなばればれの嘘通用しないんだから!!」
彼女は振り返り、得意気な表情で私に近寄った。その時、ハマナスが薫った。甘美な匂いだった。