↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/1

一輪に咲く花姫と一の騎士

一輪に咲く花姫と一の騎士

最愛の手紙と一の騎士編

「後編」


妄想

姫様はお優しい。


姫様はユウタンダ一世が傷つかないよう恐らく考え行動した。


姫様はやはりお優しい。


姫様はきっとほんの少し罪悪感に囚われている。


姫様は決断を急がれる傾向にある。


姫様はきっとほんの少し後悔している。


姫様は、、、やはり似ている、、、


私だけだろうか?


こうして今もなお微笑ましく切ない気持ちになるのは。


切っても切っても紡ぐ赤い糸。


いいえ、それは赤ではなく何色だろうか、、、


恋や愛の色ではない。


もっと特別な関係のような深く強い色。



再び私の屋敷のチャイムが鳴り響く。


ピロロ、ピロロ


「来た来た」

「でも、いつも先に連絡してくるはずなんだけどな」

「、、、まぁ、いいか」


私の少しばかりの不安は的中した。


「入っていいよ」


「ここでいい」


「???」

「どうしたの?」


ユウタンダ一世は手に握る一枚の紙をぐちゃぐちゃに丸め私の胸元に投げつけてきた。


「なんだよ急に」


「だから言ったのに、、、」


「???」


「姫様に手紙見せようとした」


「うん」


「返事が無い」


「用事でもあるんじゃない?」


「違う」


「???」


「そんなんじゃないよ」

「迷惑だったんだよ」


「どうしたのほんとに、、、」


「だから言ったじゃないか!」

「負担かけたんだ」

「我慢して待ってれば良かったのに!」



そう言い残しユウタンダ一世は去っていった。


私は理解した。


きっと姫様は苦しかったんだ。


私は理解した。


ユウタンダ一世は分かっていたと。


私は理解した。


二度と戻らない糸を断ち切ってしまったのだと。


私は知らなかった。


何も知らなかった。


二人の関係性を。


お互いが傷つけまいと振る舞っていたのだと。


そこへ私が足を踏み入れ、ちっぽけなアドバイスなんか、、、


ユウタンダ一世はその後、私の屋敷を訪れる事は二度となくなった。


連絡もしていない。


何をどう言ったらいいか分からない。


姫様、、、ユウタンダ一世、、、


そして、月日はどんどん流れていく。


あれからどれくらい経ったのだろう。


ユウタンダ一世は何を思い過ごしているのだろう。


姫様はお元気でお過ごしでしょうか。


私は毎日、今もなお、あの日の夜の出来事が頭から離れません。


ユウタンダ一世の怒った顔。


あんなに怒った顔、初めて見たな。


そりゃそうだ、、、だって姫様の成長を見届けたいと遠くから寄り添って助けてあげると。


何度も何度も私に話していた。


姫様は困ったときにユウタンダ一世の一言で救われる可能性があるかもしれない。


姫様、、、ごめんなさい。


少し重い腰をあげ私は久しぶりにユウタンダ一世の手紙を手に取った。


ぐちゃぐちゃになった手紙。


手で何度も何度も綺麗に伸ばし、その度に後悔した。



「なんて書いてあったんだろう、、、」



私は興味本位なのかどんな感情かも分からぬままその手紙を見開いた。



「、、、、」



ほんの少しだけ目を通しすぐに机に置いた。



「私は、、、」


何故か分からぬがその瞬間、呪具スマートフォンなるものを手に取っていた。


姫様、姫様、姫様


そして、、、


琴ノ葉、、、


だが、すぐに呪具スマートフォンから手を離し己を律した。


今度は慎重に


私がまた紡ぐ橋渡しをと


そう深く胸に刻んだ。


完。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。