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4_目に見える変化







 チェリーナはまずは自室でできる【筋トレ】と、屋内でできる【階段の登り降り】、部屋の中でできそうな走り込みメニューを毎日行った。



 最初は体が上手くついてこなかったのだが、まるで体の中の魔力が補助してくれているかのように、徐々に疲れにくく動きやすくなってきた。


 「なんだか・・・この体凄く使いやすくなってきたわ! 」


 家族の動向や使用人の動きも把握して、早朝抜け出して走る作戦も数日してから実行できるようになった。




 とにかく家族や使用人にばれない様に気を配りながらこまめに動き回った。


 運動すると頭の回転も速くなって、休憩時間には図書室で本を読むようになった。オーウェンはチェリーナに構うようになり、図書室にもよく顔を出すのだが、ちょうど良いので他の家族の情報を聞き出したりしている。


 もうすぐ1か月がたとうとしているが、体がとにかく軽くなって、意欲がどんどん湧いてくる。表情筋もかなりついてきたらしく、笑い続けても顔が釣らなくなった。



 ・・・最初表情がコロコロ変わっていたら突然顔の筋肉が強張って愕然としたので、日頃から顔の筋肉のトレーニングとマッサージも念入りにしている。




 オーウェンはなかなか良い協力者に育ち、最近では笑顔で話しかけてくれるし、かわいくなってきたと溺愛までされている気さえする。


 「オーウェンお兄様との時だけは笑顔で話せます♡」と話せば、他の家族の前で無表情を作っても何も怪しまれず、むしろ機嫌が良い。


 おかげでとレーニングが捗り過ぎてびっくりしている。




 エリンも、「使用人はエリンだけで充分だから、他の人にこの部屋に立ち寄ってほしくないの。」と切実に話せば、


 「わかりました!お嬢様が安心できるように私がいるときはずっとお嬢様のお世話を致しますね!!」と嬉しそうに言ってくれた。



 二人とも本当にチェリーナにとっては良き協力者だ。


 もし自身が魔法使いだと明かすときは二人に最初に話したいとさえ思えた。






 あっという間に1か月がたち、せっかくなら色々試してみたいと思い、早朝の庭で行う事にした。それでも見つからないか心配だったので、透過魔法を自身にかける練習を毎日行ってきた。


 たまにエリンを呼ぶタイミングに透過魔法を自身に何度かかけてみたが、まったく気づかれなかった。更に、最初は3分程度だった透過時間がなんと1時間まで耐えられるようになったのだ。ものすごい成果ではないだろうか?




早朝、誰に見られても問題ない自分で着ることができるデイドレスに着替え、自身に透過魔法をかけて堂々と廊下を歩き外に向かったが誰もチェリーナには気づかなかった。


 

 無事に庭に辿り着くと、早速試したい魔法をチャレンジすることにした。飛行魔法である。


貴族というのは本当に厄介で、出かけるのにも許可が必要になる。勝手に外に出たとしても、一人で道を歩いたら貴族は窃盗する輩の格好の餌食になってしまう。


 だからこそチェリーナは空を飛んで自由に外出したいと考えたのだ。

 もし家族に外出したいと話せば、自身が変わったことにすぐ気づかれるだろう。その位以前の自分は熱を恐れ極力外には出なかったのだ。あくまで外出したのは行儀見習いの女学校に通った時と、教会に行くときだけだったのだから。


 おいおい外出したいことを父に許可をもらうときにはオーウェンを頼ろうとは思うが、結局魔法を使うのは一人の時なので、意味がない。だからこそ今日はどこまで空を飛ぶことができる可能性があるのか知りたかったのだった。



 魔法を使うと、やはり体力や精神力がかなり疲労することが分かったチェリーナは、ノートに記録も残すようにして、自分の【限界値】を少しでも把握できるように努めた。最初のうちは体力を使いすぎることもあり起き上がれなくなることもあったが、それは今まで熱に苦しめられたチェリーナだからこそ周りはたいして気にも留めていなかった。



(エリンとオーウェンはかなり心配してくれていたけれど・・)



 



 チェリーナはひとまず浮かぶことに集中してみた。きっと浮くだけであればイメージはしやすいはず。頭の中で浮くイメージを思い描き【私は浮く!】と念じてみた。


 

 するとふわっと足が地面から浮き上がった。数センチ程度な気がする。あまり高く浮かんで魔力が切れたら怖いのでまずは1m上まで浮かぶ練習をした。


不思議だか、繰り返しイメージを繰り返すと魔法の発動までの速度はどんどん早くなった。

 何度か続けると、息切れが始まったのでそろそろ限界だとチェリーナは察っする。できれば透過したまま自室に戻りたいので、早めに部屋に戻ることにした。





 結果、最高の成果だった。最初は数センチ程度の浮遊が、30分程のトレーニングで1mまで簡単に受けるようになったのだ。透過したまま浮遊するのは、やっぱり体力をゴリゴリ削っていたようで、トレーニングは30分ほどだったけれど、たった1か月で自身への魔法の重ね掛けが30分もできるとは凄いことだとチェリーナは自信を褒めたたえた。



 できる事には限りはあるが、このまま体力をつけて、魔法の特訓も続ければ、1年後には外にも自由に出れるかもしれない!





 チェリーナは心躍らせ、更に自身の魔力耐久時間や体力値のデータを取りながら、更に体力アップとスキルアップに邁進するのだった。


 









ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

次の更新は18時予定です


挿絵(By みてみん)

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