表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日突然 ある親子の1週間  作者: 春原 恵志
10/38

自転車 みゆき

10 

 翌朝、テントの中で目覚めたみゆきは、こんなにもすっきり起きられたことに驚いていた。なぜなのかはわからない。ただ、本当に気分がよかった。

 ベアさんはテントにはいなかった。みゆきはテントから外に出てみる。いい天気・・・じゃなかった。なんか、曇り空だ。それでも昨日とは違ってなんか晴れやかな感じだ。

 何か音がしている。その方向を見ると、おお、ベアさんは朝のトレーニング中のようだった。ヒンズースクワットなのかな。筋トレに励んでいた。それもものすごい勢いで屈伸運動をしている。ちょっと引くぐらいの勢いでまるで機械みたいだ。別の言い方だと汗だくのプロレスラーだ。みゆきが声をかける。

「おはようございます」

「おはよう、眠れた?」はあはあ、言いながら話す。

「はい、ぐっすり眠れました」

「それはよかった」

 ベアさんは筋トレを止めて、「自然の中っていいよな。生きてるって感じがするよ」とのたまう。

「はい、そんな感じです」

「よーし、飯にするか」

「はい」

 昨日、コンビニで買った菓子パンで朝食にする。なんとベアさんは5つぐらい食べていた。

「今日中には大阪につくはずだよ。とーちゃんには連絡つけた?」

「あ、そうそう、私、携帯がないんです」その話にベアさんは驚く。

「そうなのか、今時、珍しいな」

「いや、持ってたんですけど、昨日拉致られたときにやつらに捨てられたんです」

「ああ、そうだったのか。でも困ったな。私も携帯がないんだ」

「え、落としたんですか?」

「いやあ、元々、携帯を持ってないんだ」

「えー、今時、携帯持ってない人がいるんですか?」みゆきはにわかには信じられない。

「持ってなくても何とかなるもんだよ。必要ないから持たないだけだよ。でも、とーちゃんに連絡しとかないとまずいな。色々、心配してるだろうしな。管理人室に電話がなかったかな」

 二人は顔を洗って身支度を整える。みゆきは洗顔後、化粧水を使ったが、なんとベアさんは何もしないで出かけようとした。

「淵さん、お化粧しないの?」

 ベアさんはそういうみゆきに指を立てて言う。

「いいかい、みゆき、無駄なことはしないの。私はそういう主義」

「いやいや、違うよ。スキンケアぐらいしないと、肌がボロボロになるよ。歳取ったらひどいことになるって」

「へー、そんなもんかね。じゃあ、みゆきのそれ貸してくれ」

 うーーん。中学生から化粧水を借りる大人を初めて見たぞ。

「淵さんは、まだ独身で未来もあるんだから、お化粧してきれいになったほうがいいよ」

「はい、わかりました。鋭意努力いたします」

 あーあ、政治家の答弁だな。やる気ない感じ。

 二人は電話を借りるため管理人室に行くが、ここの部屋には電話もなく、さらに管理人も朝早いのか不在だった。

「電話ないな。仕方ない、途中のコンビニで電話しよう」

 テントや荷物をまとめてから、車に戻る。さあ出かけようとベアさんが車のエンジンを掛ける。が、かからない。なんの音もしない。

「あれ、おかしいな。うんともすんともいわないな」

 何度かエンジンをかけようとするが、やっぱり反応がない。ベアさんは車のフロントカバーを開けて中を見てみる。

「うーーん、見た目の異常はないな。ファンベルトもちゃんとあるし、ラジエターに水も入ってる。おそらく、電気系かコンピュータだな。そうなると修理するしかないけど、今は修理も呼べる状況じゃないしな」

「JAFは呼べないの?」

「そういうのには入ってないし、この状況じゃ来ないよ。震災でそれどころじゃないしね」

「じゃあ、修理屋さんも無理かな」

「うん、電話もないし、この震災だと修理屋もそれどころじゃないだろう。多分、引く手あまたでいつ来れるか分からないと思うよ」

「どうするの?」

「やっぱ、中古車はだめだな。ずいぶん、安かったからな・・・。仕方ない。とりあえず、電話があるところまで歩くか」

「電話があるとこって?どのぐらいあるんですか?」

「ここからだと、10kmぐらいかな」

「えーー、10kmも」

「山奥のキャンプ場だったからな。いい空気も吸えたし、まあ、朝の運動だな。行くぞ」

 ベアさんにとって、10kmは散歩だろうが。私にとってはマラソンレースなんだけど。

 ベアさんは荷物をリュックに入れていく。どんどん入れてなんか二人分作ってる。ひとつはみゆきの分だろうな。ベアさんのリュックは大きな山岳用のリュックで、それにいろんなものがくっついている。多分、ベアさんは車に戻れないことを想定しているようで、山ほど荷物をリュックに詰め込んでいる。

「みゆきも少し、持ってくれ」

 そういってみゆきに渡されたリュックは、みゆきにとっても山岳用のリュックだ。十分、重いんだけど。

「子供用で悪いけど、頼むよ」

 うーーん、これで子供用とは、価値観の相違いだな。

 そこから、みゆきにとっての山岳レースが始まった。ベアさんはどんどん山道を進んでいく。

「みゆき、基本、キャンプ場は山の中だから、町まで行くのは下りばっかりで楽ちんだぞ」

「そうなの?大丈夫かな」

「大丈夫、大丈夫」

 ところが、下りだけではなかった。たまに微妙に登りがある。いや、微妙でもない単なる登坂だ。しかしベアさんにはこれぐらいは登りに感じてないみたいで、さらに下りだって、歩くとけっこう足に負担がかかる。とにかく山道はつらいのだ。平地だって満足に歩いてこなかったみゆきには拷問でしかない。

 ベアさんは歌を歌いながら軽快に歩いていく。いやむしろ、小走りかもしれない。みゆきはひいひい言いながら付いていくだけだ。さすが自衛官だ。ベアさんなら冬の八甲田山でも踏破しそうだ。軽やかに歩きながらベアさんが話す。

「みゆき、もう少しだぞ」

「・・・あと、どのぐらいですか?」話をするのも苦しい。

「概ね、あと5kmぐらいかな」

「えーーーー、もう無理」

「無理って言ってから勝負が始まる。人生は勝負なんだよ。フハハハ」

「淵さん、管理人さんが来るのを待てばよかったんじゃないの?」

「うん?ああ、そうだね。その手もあったか。せっかちだから気が付かなかったよ」

 いやいや、絶対、そうすべきだったな。まったくこの人は困った人だ。

 ベアさんは全然待ってくれない。ドンドン歩いていく。まったくこの筋肉ベアめ。

「淵さん、休憩させて」

 みゆきは限界になって、どんどん、先に行くベアさんを呼び止める。

「ああ、ごめんごめん、ちょっと休むか」

 ベアさんは振り返って座り込んだみゆきのところまで戻ってくる。すわりこんだみゆきは水筒の水を飲む。ああ、キャンプ場の水はおいしい。

 みゆきの隣にベアさんも腰を下ろす。

「みゆきは何か運動しなったの?」

「うん、何にも、クラブ活動もやってない。体育の授業だけ、私、元々運動音痴なんだ」

「うんちってやつだな。そうか、じゃあ、きついかもな。私は運動ばっかりやってたから、普通じゃないかもしれない」

 そりゃそうだよ。自衛隊の精鋭隊員だもの。

「みゆきもきつくなったら、遠慮なく言ってくれ、休み休み行くぞ」

 そう言いながらも、その後もベアさんはみゆきを気にせずどんどん歩いていった。結局、3時間はかかったかもしれない。とにかく休み休みだったがなんとか町に着いたようだ。周囲には民家も増えてきて学校が見える。

 みゆきはぜいぜい言っている。汗だくだ。そういえば昨日のキャンプ場にシャワーとかなかったから体も洗ってないから汗臭くなってきた。

「みゆき、とりあえず、とーちゃんに電話しとけよ」

 ちょうどコンビニがあり、なんと公衆電話があった。ベアさんはここがわかっていたのだろうか、それとも野生の勘なのか。公衆電話なんて久々に使うな。みゆきは電話機に硬貨を入れる。

「つながるかな。ああ、電話はつながるみたい」

 呼び出し音がなる。あれ、おとうさん出ないな。留守番サービスになった。

「もしもし、みゆきです。これから、そっちに行きます。じゃあね」

「留守番電話かい?」

「うん、多分、今は電話に出られないほど、忙しいんだと思う」

「とーちゃん、内閣府っていってたっけ。それじゃあ忙しいな。今が書き入れどきだな。よし、じゃあいくぞ」

「ああ、淵さん、車はどうするの」

「ああ、そうだった。忘れてたよ。なんかサバイバルモードに入ってたな」

「なんですか、それって」

「自衛隊時代にサバイバル訓練ってやってたんだよ。食うや食わずで山中を訓練して、課題克服するってやつ」

 やっぱりこんな人間と一緒にハイキングはできないな・・・・

「一応、修理屋に電話してみるか」

 ベアさんも公衆電話から修理屋に電話をしてみるが、結局、車の修理は待ってる人がいっぱいで、すぐには対応できないとのことだった。また、ベアさんは修理代が払えないみたいで、見積額を聞いてびっくりしていた。結局、あのまま置いていくとか言っていた。 

 やっぱり最初からそのつもりだったのかもしれない。でも車はあのままでいいのかな。


 その近くに中央本線が走っていて、上諏訪駅は近くにあった。当然、電車はまだ不通のようだった。

 昼ごはんがまだだったので、駅前の蕎麦屋に入る。店舗は木の格子があり趣を感じさせる。ちょっと江戸時代の風情がある。

「こんにちは」

 ベアさんが声をかける。店の奥からおばあさんが顔を出した。

「いらっしゃい」人の良さそうなおばあさんだ。

「地震は大丈夫でしたか?」

「うん、地震は大丈夫だったんだけど。車が故障しちゃってさ。キャンプ場から歩いてきたんだ」

「キャンプ場って山奥のキャンプ場かい?」おばあさんは驚いた顔をする。

「そうそう」

「えー、あそこから歩けるのかい」

 ほら、やっぱり歩いていけるような距離じゃなかったんだ・・・・

「でも車じゃない方がよかったかもしれない。今、渋滞がひどくて車が進まないみたいだよ」

「そうみたいだね。地震の影響なの?」

「なんか、大きい地震がまた来るらしいんだよ」

「デマじゃないの」

「総理大臣も死んじゃったらしいし、政治家もみんな死んじゃって、政府が成り立ってないって話ですよ」

「ああ、それはそうらしいね」

「それで、みんな東京から離れようとしてるみたいだよ。まあ、ここは大丈夫だと思うんだけどね」

「うん、大丈夫だよ。長野は山だしね。早速、注文いいかな」

「はい、どうぞ」

「みゆきはどうする?」

 壁にかかったメニューを見て、

「私は親子丼にする」

「じゃあ、親子丼と私はかつ丼大盛りと盛り蕎麦で。盛り蕎麦も大盛ね」

「はい」

 やっぱり、大盛りだ。

「みゆきは大盛じゃなくていいのか?それから、ここらへんは蕎麦がうまいんだぞ。特にここは老舗だからうまいぞ」

「うん。親子丼普通盛でいい」女の子が大盛りなんて言えるわけないよ。

「少々お待ちください」

 そう言っておばあさんは店の奥に入る。

「さて、みゆき。これからどうするかな。とりあえず、駅に行って電車がどうなったか、確認するか」

「走ってないみたいだったよ」

「復旧がいつになるか確認してみようよ」みゆきはうなずく。

「ところで、淵さん、あの車はいくらだったの?」

「壊れた車のこと?値切りに値切って10万円だよ」

「えーそんなに安いの?」

「自衛隊の退職金は少ないんだよ。勤務年数も短かったからね」

「レンタカーより安い」

 やっぱり、この人は凄い。相当値切ったんだ。それじゃあ、壊れるな。おばあさんがお茶とおしぼりを持ってきた。

「はい、どうぞ」

「電車は動いてるかな?」

「まだ動いてないみたいですよ」

「こっちも揺れたの?」

「はい、腰を抜かしましたよ。ここらへんあんまり大きな地震はないからね」

「ああ、そうだよね」

「でも、大きな被害はなかったですよ。壊れたものもなかったし、ああ、でも風がすごかったね」

「こっちもすごかったんだ」

「はい、台風みたいでしたよ」

 しばらくして、注文した料理が来た。ベアさんは大盛具合がいまいちだったみたいで、少しがっかりしていた。みゆきは親子丼を食べる。おいしい。

「こんなに美味しい親子丼は初めて」

「みゆきは、今までどんな食事をしてきたんだ。なんでもかんでもうまいって言うな」

 確かに最近、ここまで運動してなかったからか、なんでもうまく感じるのかもしれない。やっぱり、運動して食事するっていうのが人間の基本なのかもしれない。お腹が空いた感覚もあんまりなかった気がする。ベアさんは早食いで、あっという間に食べてしまった。みゆきの親子丼をものほしそうに見ている。

「食べたいの?」

「ばか、見てるだけだよ」

 いや、絶対、食べたいんだ・・・・。食事をすませて上諏訪駅まで行く。駅までは数分でした。でも、電車が動いているような気配はなかった。

「電車、動いてないみたいだ」

 駅舎に入ると改札前に運行案内の看板があった。やっぱり運行中止らしい。

 ベアさんが改札にいた駅員に確認する。

「いつごろ、復旧するのかな?」

「途中でがけ崩れがあったみたいなんですよ。線路にダメージもあって見通しがたたないです」

「2,3日って期間じゃない感じだね」

「そうですね。今のところ、確かなことは言えないです」

「ほかに交通手段はあるかな」

「バスかタクシーがあるとは思いますが、今、道路は渋滞がひどくてどうにもならないみたいですよ」

「そうですか」

 駅員との会話を終えて、ベアさんが考え中である。

「いくら何でも歩いてはいけないしな」

 なんか恐ろしいことを言っている。ベアさんなら歩いて行けそうだけど・・・私には無理。そんな時、ベアさんはなんかひらめいた顔をすると、

「みゆき、自転車乗れるか?」

「乗れるけど・・・・」まさか、そんな・・・

「この辺に自転車屋さんあるかな」

 そういって駅員に聞いている。うそでしょう!ここから、自転車で行くの大阪まで?駅員に自転車屋の場所を聞くとベアさんはどんどん歩いていく。

 駅からちょっと歩いたところに自転車屋さんはあった。細いタイヤのかっこいい自転車が店のショーウインドウに置いてある。都内でも見かけるような自転車屋さんだ。

「おお、田舎の割にまともな自転車屋さんだな。みゆき、どれにする」

 店にはいって自転車を見ながら、ベアさんは買う気満々だ。マジだ、この人。

「兄ちゃん。自転車2台買うからまけてね」

 ベアさんは早速、店員を恫喝している。店員も身構えるがベアさんの圧が強い。

「みゆき、山道ばっかりだから、マウンテンバイクがいいぞ。ギヤ比も大きめのやつにしろ」

 ちょっと待ってよ。本当に行く気なの・・・。

「本当に自転車で大阪まで行くの?」

「行けるところまで行ってみようよ。人生は挑戦だ!」

 まったく、この人は幸せな人だ。

「自転車よくわからない」

「そうか、じゃあ、私が選ぶよ。こいつがいいかな」

 なんか適当なマウンテンバイクを選んでいた。

「みゆき、色はどうする」

「すみません。色はこれしかないです」店員が申し訳なさそうに話す。

「そうなのか、色も選べないのか、じゃあ、もっとまけてね」

 ベアさんの目が光ってニヤッと笑う。恐ろしい・・・・。

 結局、ベアさんは店でもけっこう安い自転車をもっとまけさせて買っていた。店員は儲けがないとぼやいていた。田舎の自転車屋さんは厳しいんだろうな。

 さらにそれから自転車にカーゴを付けたり、乗ってサドルの高さやら、ギヤの動きとか、色々、調整してもらった。けっこう、自転車って微妙なものなんだな。ベアさんはそんなことは気にも留めず、ぼやく。

「これで退職金が全部なくなったな。さあ、みゆき行くぞ」

 重たい荷物を背中とカーゴに括り付けて、いよいよベアさんは走り出す。

 みゆきはしぶしぶ付いていく。マウンテンバイクって乗りなれないとうまく操縦できない。みゆきはフラフラしながらついていく。

「みゆきはマウンテンバイク初めてか」

「マウンテンバイクなんか乗ったことないよ。ままちゃりも少ししか乗ってない」

「そうか、じゃあ、一応、操作方法を教えるね」

 そういって一通りの操作方法を教えてくれた。最初は訳が分からなくて、乗る体制に慣れるまでも時間がかかったが、なんとかギヤチェンジも出来るようになってきた。前と後ろにギヤがあるんだ。それもたくさんついている。さあ、がんばるしかないな。案の定ベアさんはどんどん走っていく。みゆきはついていくだけで必死だ。

 みゆきがベアさんに息も絶え絶えに質問する。

「大阪までどのくらいなんですか?」

「うーーん。だいたい、400kmぐらいかな。4日もあれば着くとは思うよ。とーちゃんに連絡しないとな」

 えー、絶対4日は無理だ。1日100kmも走れるわけない。みゆきは人生で初めて、遠距離自転車旅行を経験することになるのだ。でも普通の人はだいたい初めてだよね。


 自転車で走りだすとやはり道路は渋滞していた。ほとんどの道が不通のせいもあるが、東京から離れようとしている人が多いみたいだ。その点、自転車は脇をすいすい追い越していく。わたしはすいすいじゃないけど。

 長野の道はけっこう、アップダウンが多く、みゆきにとっては、坂ばっかりの気がする。

 ベアさんは自転車選手だったのではないかというぐらいに早い。特に上り坂になると、さらに燃えるようで、みゆきなんか無視して、車より早い速度でかっとんでいく。そして、頂上でみゆきを待っている。まるでうさぎとかめだ。でもみゆきのかめは追い越せないけど・・・

 みゆきはものの1時間で音を上げる。

「淵さん、もう無理だよ。こんな坂ばっかりで走れないよ」

 頂上で待っているうさぎのベアさんに泣きを入れる。

「そうかな。いい感じに見えるよ。みゆきは才能がある。この調子で頑張れば、ツールドフランスにも出られるぞ」

「ツールドフランスって何?」

「ああ、知らないのか?自転車でフランスを一周するレースだよ。3週間ぐらい毎日、走るんだよ」

「そんなの出れるわけないよ」

「アルプスも自転車で登るんだよ。ふふふ」

「絶対、無理――――――」山登りなんて歩いても登れない・・・。

「でも、自転車っていいだろう。自分の力で走ってる感じがいいんだよ。風を感じて、どこまでもいけるんだ。私は子供のころから自転車でいろんなところを走り回ってたんだよ。つらいことがあっても自転車に乗れば、嫌なことも忘れられる」

 私は自転車に乗るのが辛いんですけど・・・・はあ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ