第15話 初めての勝利
冒険者たち4人は僕らを見つけると、いきなり襲い掛かってきた。
そりゃ当然なんだけど、さすがにびっくりするよね。
戦闘態勢をとった僕たちはいつものフォーメーションに移った。
前衛:ラー君
中衛:スーちゃん
後衛:僕
遊撃:イーさん
ラー君が止めて、スーちゃんが牽制して、イーさんがとどめ。
僕は回復担当。
これが必勝パターン(の予定)だ!!
はい、今まで勝ったことありませんよ?
今回の冒険者はなんだかチームワークがばらばらだった。
ラー君が前衛でいるんだけど、全員ラー君目掛けて攻撃をしてきたんだ。
ラー君もスキルを使ってうまく裁いていた。特に技能:鉄壁がいい仕事しているみたいで、ほとんどダメージを受けてなかった。
イラついてきた冒険者がどんどん大降りの攻撃になってきた。
その隙をついてスーちゃんが魔法:ファイアミストをお見舞いして、冒険者たちは急に苦しみだしたんだ。おそらく熱気を吸い込んで肺にダメージを食らったんだと思う。
技能:迷彩で姿を隠していたイーさんが、ここぞとばかりに畳みかけていった。技能:ニードルラッシュで攻撃を仕掛け、ひるんだ冒険者にどんどん技能:突貫を食らわせる。
それに合わせるようにスーちゃんはファイアボールを当てていく。
僕は、逐一魔法:マイナーリジェネや、ヒールを使ってみんなをフォローしていく。
5分後…僕たちの前に冒険者4人が転がっていた。
「ちくしょ…ミスったぜ…」
「こんなはずじゃ…」
「復活の腕輪…かっときゃよかった…」
「てめぇらのせいだぞ…」
そう言い残すと彼らは息絶えていったんだ…
僕は初めて人間を殺した…
その後、僕たちはダンジョンを徘徊たんだけど、すでにMPもSPもだいぶ使っちゃってたんで、あっけなく切り倒されました。
………いただきます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
ついにムー君たちは初白星を挙げました。
でもそれは冒険者を倒すこと。すなわち殺人です。
ムー君はどんな気持ちでいたんでしょうかね?
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では、次回をお楽しみください。
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