参戦!エンシェントドラゴン
「あの、俺の言葉分かります?」
今俺は絶賛無理ゲー中。
種族:古代竜
ランク:SSS++
こんな化け物の前に立っている。
そういえばこいつ狼みたいな見た目してるけどなんでだ?
「あのさあ、せっかくバカな人間をからかっていたのに邪魔をしないでほしかった。」
「すいません。」
なんか思ったよりも貫禄とか無いな。
まあ、敵対とかしたら一瞬で殺されるのは目に見えてるんだけど。
「いや、驚いてくれ。ローウルフが喋っているんだぞ。」
「ろーうるふってなに?」
ローは低い、ウルフは狼だから低階級の狼か?
「ローウルフも知らんとは。一体全体貴様は何者だ。」
何者って言われたってなんて答えればいいんだよ。
「えっと、人間のイトです。」
「いや、そういうことではなくてな・・・」
?
何か戸惑うようなこと言ったか?
「えっと、ローウルフも知らないのに何でこんな森の奥にいるのかということを聞いているのであって、貴様ら人間という種族事態には全く興味が無くてな。で、こんな森奥で何をしている。」
「いや、家から出たら悲鳴が聞こえてきてそしたらここに着いた。」
「家に案内しろ。ちょっと気になることがある。」
うわ、まじか。
エンシェントドラゴンが家に来るとか。
そう思った瞬間、近くで大きな風を感じ、振り返ると大きな竜がいた。
「変身は少し窮屈でな、この姿が一番楽なんだよ。」
「フ、フーン」
これどう反応すればいいんだよ。
こうして俺は帰路についたのであった。
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「ほお、貴様はダンジョンに住んでいるのか。」
家に着くなり人に変身し、家の中に入ってきたこいつは、俺とダンジョンを交互に見ては目を輝かせてそこら中を見て回っている。
「はい、もう家見たでしょ。早く帰ってよ。」
正直、こんな核爆弾並みの破壊力を持っているであろう生命体は早く帰ってほしい。
「よし、決めた。お主と住んでやる。いろいろと教えてやるし、家も守ってやる。嫌なら言え。」
「嫌です。」
「早いな!どうしたらここに住んでていい?」
うわ、なんか住みたがってる。
うん、じゃあお望み通り条件提示してやるか。
「1、体がでかい。もっと小さくなること。ただし竜型と人型で。
2、家の中で攻撃やそれに準ずることをしないこと。
これが守れるんならとりあえずいいや。」
というか、なんか最初に感じた畏怖感というのがもうなくなっちゃたんだよね。
「わかった。」
そう言うなり20m位あった体長が1.5m位に。
「どうだ、これで満足か?」
「うん。とりあえずは。」
そしてお互いに笑いあった。
しかしこのときのイトは知る由もなかった。
古代竜のステータスの恐ろしさとそれが招く悲劇の事を。
イトと古代竜って仲いいな(泣)。
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