やって来たダンジョンマスター
「うん、なーんもない。」
俺、イトは、なんか知らんが、見渡す限りの草原にいるのだ!
いや、なにも誇れることでもないな。
何があったのか簡単に説明すると、
①:お風呂で滑って浴槽で頭を打つ。
②:目の前が真っ暗になる。
③:目が覚めたらここにいる。
うん、よくわかないな。
とはいえ、現状把握はできたし周囲を見渡してみようか。
なにかこの意味不明な状況を打破するためのものでもそこらへんにあるかもしれないし。
見つかったもの
・草
・光の塊
・森
特に目立ったものはこの光ってる物体か、怖くて触る気になれないんだが。
どーしよ。
ここで俺に与えられた選択肢は3つ
①:なにもしない
②:光の塊を調べる。
③:森を探索する
うーん。
②だな。
何もしなければ、何も進まないから、まずは行動を起こす。
森に行くのは、森から何かの鋭い視線が刺さってくるからやめておこう。
この光って暖かいな。
凄く和む。
今はそれはどうでもいいんだけど。
とりあえずまずは、触ってみるか。
「ドンッ」
まるで鈍器で殴られたかのような衝撃が入ってくる。
それと同時に、この世界の情報が入ってくる。
メニューオープンと唱えることで自身の情報が知れること。
うん、情報が少ないね(怒)
というか1つしかない。
「メニューオープン」
試しにそう唱えてみると、目の前に文字の書かれた透明な板があった。
名前:イト
種族:人間
LV:1
HP:230/230
MP:175/175
筋力:75
耐久:170
魔力:152
器用度:317
幸運:63
スキル:【ダンジョン製作:LV.1/?】【等価交換:LV.1/2】【鑑定LV.1/5】
称号:ダンジョンマスター
うわ、RPGとか、ゲームの世界だ、これ。
予想通りなら、鑑定はものを詳しくしらべ、等価交換は物と物の価値が同じものと交換でき、ダンジョン製作はダンジョンを造れる。
どーせこうなるなら勇者が良かった。
魔王とか倒したら一生寝て過ごせるし。
うーん、することが【ダンジョン製作】しかないし、ダンジョンでも造るかー。
こうして、世界に新たなバカが生まれたのであった。
じゃあ、ダンジョン製作。
そういうと、俺の目の前に石造りの階段ができ、地下へ続いている。
ちなみに、俺のステータス
MP:175/175→125/175
どんどん階段を下りていくと、一つの部屋につながっていた。
何もない無機質な部屋。
オシャレは今まで気にしてこなかったから分からないけど、つまらないとは思う。
そんな空間だ。
そして部屋の中央に置いてある本。
「ダンジョンについて気になることを記せ。
その詳細を教えよう。」
と書かれ、一緒に羽ペンが置かれている。
最初から書いとけよな。
いろいろ書いて分かったこと
・1MPは1DPに変換できる
・DPとはダンジョンを作る力
・念じれば、メニューのようなのが出てくる
・ほとんど何でもできる
・DPと様々なものを交換できる
とりあえずDPがあれば良さそうなので、全MPをDPに変えた。
MP:125→0
DP:0→125
そして、ダンジョンメニュー(そう呼ぶことに決めた)をだし、DPと寝具を交換して、とりあえず寝た。
次は等価交換と鑑定をメインに書こう。