表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

序章

500年ほど昔。


 ある日、突如現れた化け物たちが人々を襲った。

 奴等は一体どこから現れたのか、どうして人類を襲うのか、それは誰にも分からない。



――モンスターインパクト



 その日はそう呼ばれた。厄災の日。

 もちろん人類は戦った。襲い来る化け物達と戦った。

 しかしそれは残念ながら完全に団結して戦ったというわけではなく、いくつかの連合国となってその国々の持つ兵器で戦った。

 戦車と呼ばれる地を這う兵器で、戦闘機と呼ばれる空飛ぶ兵器で、戦艦という海の上を進む兵器で、人類は家族のために、恋人のために、友人のために……。

 人々は各々の思いを持って戦った。

 砲弾が、ミサイルが飛び、化け物を倒していった。

 初めは人類は優勢であった。

 化け物たちの屍の山を幾つも築いていった。

 しかし多勢に無勢。

 化け物達の数は一向に減っている様子はなく、疲弊した人類は徐々に後退を余儀なくされる。

 当然ながら戦いが続けばこちら側の兵器は傷付いていき、壊されていく。

 しかし化け物たちは戦いの最中も奪い取った土地を住み処として新たな化け物を産み出していく。

 あまり余っていた弾薬も弾頭も底をついていき、人々は戦う力を失っていく。

 そして最後の手段として人々は核を放った。

 人類のもつ最も強力で恐ろしい大量殺戮兵器。

 広範囲の爆発と発する放射能によってそこにいるありとあらゆる生き物を殺して死の大地へと変える恐るべき兵器。

 それによって化け物の巣食う大陸の大部分は死の大陸となった。

 人類も化け物も住むことの叶わぬ土地。

 戦いは終わり、人類の3分の2が死に絶えた。

 結果を見れば人類は敗北したのだった。


 それから100年、今からおよそ400年ほど前。

 人類がようやく地下シェルターから脱し、大陸が息を吹き返し始めた頃。

 再び奴等は現れた。



――第二次モンスターインパクト



 当然ながらまだまだ何もかもが不十分な人類は戦うことも叶わず、人々は逃げ惑い、襲われながら、地下シェルターに逃げ帰る事となった。

 完全敗北。

 かつて人間が暮らしていた大地は完全に奴等の住み処と化した。


 僅かに残った人類は今もなお地下で隠れ住むように暮らしている。

 何故人類を襲ったのか、人々は未だに分かっていない。

 そして今、その化け物を殺せるものは人類にいない。


 100年前までは……。


 これは別に300年という月日で再び人類が化け物に対抗する武器などを造り出したわけではない。

 もちろん今でこそ地下はとても広く、太陽の光を浴びられるところだってあるほどに、飲み水だって得られる簡単にほどに、それなりに快適になっている。

 人類も数千万人にまで増えた。

 しかし兵器を作る場所も資源も限られたそんな状況で造れるものも限られる。

 だから人類に最早化け物を倒す力はない。

 ならば化け物を倒したのは何か。

 それはもうわかっているだろう?


 そう咎人だ。


 解釈は様々であるが、突如生まれた彼らは今までの人類とは大きく違っていた。

 常人を超える力を持った人間。

 彼らは化け物と同じように火を、雷を、水を生み出し、操る。

 人類はそれを悪魔の力、魔力と呼び、それを操る術を魔法と呼んだ。


 化け物を恐れる彼らは当然ながらそんな彼らを恐れた。

 初め、人類を襲った化け物たちは何処からともなく集団で襲ってきた。

 我を忘れているかのように狂暴で、今までに見てきた生き物に似ているようで全く種類の違うもの。

 それが今度は人間の姿として産まれてたのかもしれない。

 そんな彼らはいつか暴れて、襲ってくるかもしれない。

 そんな人々の中にある恐怖心が彼らを遠ざける。

 数百年という年月が、その亀裂を大きく増長させる。


 彼らはかつて世界を襲った化け物である。

 生まれながらにして世界を滅ぼした罪人である。

 化け物たちを倒すことが出来るのは化け物たちだけである。


 そう言われ、そう国が、世界が取り決め、彼らを地下の人類の住みかから追放していった。

長年によって生まれた偏見の目。

人種差別とかそういうのがあるということを伝えたかったけどこの書き方で伝わってるのかな?


それから500年前ってのはこの世界(小説内)のですよ。

一応書いておきますね。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ