第32話 『銭湯体制完了!』
さっきの事があったので、てっきりヒナたちは、温泉を中止するんだとばかり思っていたが……
「タ、タケルっ、お待たせ!」
メルの元気な声がした。
どうやら、全員水着に着替えて来たようだ。
なんで水着持って来てるんだろうな、これは、素直な疑問なんだけど……
それに何だかみんな妙に恥ずかしそうにしている。
「はいはい、みんな水着よく似合ってるよ」
テンプレコメントだよな、我ながら
俺は、なんかのプロデューサーか!
「あたしの水着どうかな、どうかな」
メル、お前は、最初あった時から水着だけどな……
「いいんじゃないかな。水着らしくて」
適当な返答をする俺、そりゃそうだ水着なんだから
メルは、なぜか喜んでいた、おれは少し適当過ぎたなと反省した、少しだけどね。
メルは、黒っぽいビキニだった。黒いものが似合うのは、髪が銀色だからだろうと思っている、そういえばエルフも銀髪多いよね。
ヒナは、白っぽいビキニだ。恥ずかしがり屋のヒナらしく腰に花柄のパレオを巻いていた。さっきの事があったので今は、さらに恥ずかしそうにしている。
リンカは、可愛いピンクのビキニだ。騎士道のかけらもないほどフリルが惜しみなく使われておりスカートっぽい感じの水着だった。
アリサは、紺色のワンピース水着だった。
胸の所にGENESISなんとかと入った白地の布が付けられていた。いわゆるアレだ!
「水着は、持って来てない、これは借りたものだ。お兄さま」
いや、お前が一番似合ってるぞ、アリサっ!
しかし、さっきからみんな必要以上に恥ずかしそうにしているのはなぜだろう。
「タ、タケルも似合っているぞ、そ、そのタオルっ」
えっ、そういえば、タオル一枚でした、俺……
しかし、タオルの似合う男っていったいどうなんだ。
「そういえば、さっき写真撮った所の石像ににてなくもないこともないよ」
いったいどっちなんだよ、メル!
「あんなに筋肉ないだろ俺、英雄だよな、あれ」
「知らないのか、お前達」
"ヒナたちの水着を見ようとグライドがやって来た。"
「おいっ、勝手なナレーション付けるんじゃない!み、水着は悪くはないけど……」
グライド、俺はもう、お前を敵とすら思えなくなってきたよ……
「あの像は、勇者アレスだ!」
「「「「「ええーっ」」」」」
あのシュッとした人、アレスだったのか……
色までは、わからないが長い髪に均整のとれた体格、整った顔立ちは勇者にふさわしい条件を兼ね備えているように思えて来た。
ちょっと待てよ、この条件ってなんだか……
「グライド、なんでアレスの像は、あの広場のど真ん中あったんだ」
「それは、そうだろう。勇者アレスは、エルフ族だからな」
グライドは、あたりまえのことを言うようにさらりと言った。
「「「「「マジですか!!!」」」」」
「てか、ちょっと待てーーーっ」
俺は、メルの方を向いて言った。
「メルっ、なんでお前まで驚いてるんだよ」
「そういえば、でへへへ」
「おばあちゃんから聞いてないのか」
「うん、アレスのことは、あまり話したがらなかったから、タケルが行った時もあんまり話さなかったよね」
「そういえば、使い魔の件もそうだけどアレスのことも自分達で調べてみなさいと言ってたような……」
「タケルっ、この魔法使いとアレスは、なんか関係あるような言い方に聞こえるが」
俺は、メルがアレスのひ孫にあたる事をグライドに話した。
グライドは、驚いて聞いていたが、やがて納得したように言った。
「それは、ミレシアが、ハーフエルフだからだろう」
"ハーフエルフ"だって
俺は、目の前の裸の王様の言葉に驚いたのだった……




