たらしと遅刻魔
僕はしばらく見惚れてしまっていた
彼女もさすがにすこし怪訝そうな顔をしたので
僕はつい目をそらしてぼそっと
「あ、ありがと、、、ございます」
と言うと逃げるかのように前を向きハンカチをポケットに突っ込む
しばらく僕は何も考えることができなかった
ただ、彼女の顔が僕の瞼に映るだけだ
気付いた時にはビスの中には僕しかおらず
運転手が迷惑そうな顔をしていた
僕は急いでバスを降りたが
そこにはもう
さっきの女の人はいなかった
あの制服は確かに最上の制服
学年のバッジを見ておけばよかった、と後悔するも
とりあえず僕はポケットに片手を突っ込みながら教室へと歩き出す
ポケットの中のハンカチをぎゅっと
握り締めながら
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ユウキ「お、ナオトじゃん ちーっす!お前がこんな時間に来るなんて珍しいじゃん笑」
僕「ういっす! 珍しく寝坊しちゃったわ汗」
クラスメイトの佑樹が声をかける
隣にはユウキの彼女の、、、えっと、、、
名前は忘れた
ユウキの彼女はこれで3人目だ
月1で彼女が変わるって、どんな生活だよ
と言いたくなる
ユウキ「ま、どっかの誰かみたいに毎日遅刻する奴よりかはマシか」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り始めた
それと同時に担任の雪村が入ってくる
僕はいそいそと席へ着く僕の席はユウキの2つ隣
しかし、僕らの隣の席はまだ空いている
キーンコーンカーン、、、ドンッ!
俊哉「ギリギリセーフっ!!!」
俊哉が雪崩れこむように教室へ入る
俊哉「いやー、下駄箱でチャイムが鳴り始めた時はビビったけど、さすが俺だ、間に合ったぜ」
雪村「磯山 こないだも言ったが、チャイムが鳴り終わった時に 席についていないと遅刻扱いだ といったのを忘れたのか?」
俊哉「げっ!そうだった!」
雪村「今月に入ってすでに4回。先月と先月のも合わせるともう24回か。ということで帰りまでに反省文を書いておけ!」
俊哉「えー!またかよぉ これで6回目だぜ 勘弁してくれよー泣」
クラスの一同が笑う
なぜか誇らしげな表情で俊哉は僕とユウキの間の席に座った
しかし、僕の頭の中は別のことでいっぱいだった
本作のヒロイン!、、、、、、とクラスメイトの登場です!