表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王宮のお仕事~三食・ベッド・キツネつき~  作者: アッキ@瓶の蓋。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/7

かつての後輩と王女様

 【計画能力】。

 【業務遂行能力】。

 【品格】。

 【人材マネジメント】。

 【武力】。



 その5つがこの世界の使用人に求められている能力である。



 【計画能力】。これは『誰に』、『いつ』、『どんな仕事をさせるのか』と言う他の使用人を動かす能力。

 【業務遂行能力】。これはその立てた能力を実行するだけの能力。

 【品格】。どんな場合であっても使用人であれと言う心構え。

 【人材マネジメント】。人材教育や人材を育てるための能力。

 そして、あらゆる障害から大事な主を守るための【武力】。

 これが使用人が求められる能力である。 



 そんな【人材マネジメント】の一環として、僕達は後輩教育をするのですが、僕が担当したティミア・アルリッアは僕が知る中でも最も手がかかった後輩と言えよう。



 計画性皆無、家事などの能力はてんでダメ。品格もどことなく偉そうで、使用人と言うよりかは性格はご主人様のような、人の上に立つようなそんな偉ぶった性格。人に説明する事も得意ではなく、人材教育も苦手。唯一、武力だけはあるんだが、それこそどこの将軍様と呼びたくなるくらいの圧倒的な武力。

 使用人と言うよりかはどこかで手柄でも立てた方が良いんじゃないかと思うような、武力バカだった。



 覚えた事を何度か反復させて、ようやく彼女は使用人として出せるレベルにまでした。とは言っても、努力次第でなんとかなる能力を鍛えただけだが。効率の良い方法を探らせると言う方法で【計画能力】を、ある程度言葉遣いを治して【品格】を鍛えて彼女は一人前と呼べるべき力を手に入れた。

 家事に関してだけは、色々と対策したのだが、無理だった。……掃除はある程度出来たのだが、どうしても料理が出来なかったのだ。あの料理はダメだ。人を狂わせる魔の料理だ。



 本来であれば、こんな王国で働ける器では無いのだが、武力と言う意味で採用されたのだろう。



(不味いな……。あいつ、何故か僕の事を目の敵にしてる物な)



 僕は恨まれる筋合いなんて何一つない。何せ、頑張って僕は教えていたんだから。けど、何故か恨まれてる。



『先輩ってあれですよね。女子力が高すぎて逆に女性に恨まれるタイプの男性ですよね?』



 真顔でそう言われた時は非常に困惑したものだ。そして今も困ってる。



「まさか先輩と同じ職場で働けるだなんて……。驚きです」



 凛とした顔でそう伝えて来るティミア。その様子を遠くから控えめに……いや、虎視眈々と興味津々な様子で観察している同僚の使用人達。そんな中、ティミアは僕に淡々と言い放つ。



「けれども、あまり馴れ馴れしく話しかけないでくださいね。職場ではあまり接しないでください」



 そう言って、ティミアは僕から離れて自分の部屋へと帰って行ってしまった。

 ……分かりましたか、これが僕とティミアとの関係。どこにも皆が望むような、甘ったれた関係は無いんですよ? あぁ後、ティミアが誰が好きとかそう言う浮ついた噂に付きましても知りませんからね?



 その事を目で訴えつつ、僕はその場を足早に立ち去った。



 本格的な仕事については明日からと言う事で、僕は自室に戻っていた。まぁ、ティミアもそう言った事で自室へと帰ったんだろうけれども。部屋に帰ると、キツネが迎えてくれた。



 ――――――――大量の食材を持って。



「お帰り! 今日はこれで料理して!」



 そう言いながら、「早く! 早く!」と急かすように言うキツネ。もしや僕が居ない間、自分のお腹を満たすために食材を入手したんだろうか。……と言うか、物凄い量である。圧倒的……と言うか、こんだけの量を用意するとは、流石キツネ。5本でもその凄さは折り紙つきとでも言おうか。



「……料理はしても良いけれども、ここにあるのでは料理しきれないな」



 ちょっとここにある調理器具では全部は料理出来ないな。鍋もフライパンももう1周りくらい大型の物を使わなくては……。



「と言う訳で、美味しい料理を作るには調理器具が足りないので、借りて来ますので……そ、そんなに怖い顔をしないでください」



 と僕は命を長引かせるために、必死になって頼み込む。彼女は渋々と言った様子で見とめてくれて(その代わり、もっと凄い料理を要求されたが)僕は調理器具を借りるべく、厨房へと向かった。



 ―――――そこで出会ってしまった。



 リョクリュウ王家の長女、ヒスイ・リョクリュウ王女と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ